サンフランシスコ発--最新のiPodを購入できる期待に胸をふくらませて来店した人々が、結局は落胆して家路につくことになってしまった。
米国時間22日、Apple Computerが当地に構える小売店舗の前には約60人の行列ができた。その多くは、午前9時の開店より1時間以上前に到着していた。同店舗では、Mac miniと最新のソフトウェアについては在庫を確保していたものの、iPod Shuffleは全く用意していなかった。
タイから出張でサンフランシスコを訪れていたT.C. Watanasoponwongも、手ぶらで帰ることになった来店客の1人だ。同氏は恋人にiPod Shuffleを買うつもりだったが、ほかのプレゼントを買わなくてはならなくなったという。
同氏は「とてもがっかりした」との言葉を残し、開店後数分で店舗をあとにした。
iPod Shuffleは先週発売されたが、各地のApple Storeでは当初入荷分がすぐに売り切れてしまった。iPod Shuffleは、保存可能曲数の違いによって99ドルもしくは149ドルで販売されている。
サンフランシスコ市民の多くは、22日の土曜日ならAppleが絶対に同製品を多めに用意しているだろうと考えた。この日は、Mac miniと2つの新しいソフトウェアの発売キャンペーンで、全店舗が開店を1時間早めたからだ。
ただ、早めに到着した全員が落胆しているわけではない。徹夜で並んだ携帯端末コンサルタントのRussell Beattieは満足げだった。同氏はすでにiPod Shuffleを発売初日に購入しており、この日は初めてのMacとなるMac miniを購入するために同店を訪れたのだった。
「これでMacへ乗り換えられる」と話すBeattieは、しばらく前からMacへの移行を考えていたが、価格が高くて手を出せずにいたという。しかし、miniなら既にあるモニタとキーボードを流用できるという。「Appleが狙っているのは、まさに自分のような人間だ」(Beattie)
投資銀行に務めるPeter Morrisseyも行列に並び、高いほうのMac miniを購入した。
「これが初めてのMacだ」と語る同氏は、兄弟姉妹や両親までが熱心なMacユーザーの家庭にあって、今まで自分だけがMacを購入しようとしなかったことを明かした。
先ごろ当地で開催されたMacworld ExpoでSteve Jobsが発表した2つの製品、iPod ShuffleとMac miniは、人々の間で高い関心を集めている。
Appleは両製品により、さらなる普及を目指して既存製品の廉価版を提供しようとしている。同社のオンライン店舗では、iPod ShuffleもMac miniも出荷まで数週間待ちの状況で、この取り組みは今のところ成功を収めているといえそうだ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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