シャープは、7月に50周年記念 ナイスサイズ電卓<EL-VN82>の販売を開始した。実売価格は3000円程度。シャープの電卓事業は、1964年3月18日にリリースした世界初のオールトランジスタ式卓上計算機「CS-10A」から50周年を迎える。CS-10Aの価格は53万5000円で、当時の乗用車とほぼ同じ価格だったという。
EL-VN82は50周年を記念した「新製品デザイン投票」で上位の得票数を獲得したデザイン案から商品化したもの。応募数は1万6000票(男性72.2%、女性27.8%)だったという。表面に光沢のあるアルミパネルを使用した高級感のあるデザインが特長だ。
同社では、デザイン投票と併せてアンケートを実施した。最もよく使う電卓として「普通の電卓」が71.4%とトップで、次が「スマートフォンや携帯電話などの電卓機能」で14.4%という。主な使用場所は、「自宅」が48.1%で「職場」が38.2%と続く。また、電卓を購入しようと思う時は、「電卓が故障したとき」が62.1%と圧倒的にトップだが、続いて「気に入ったデザインの電卓を見かけたとき」が19.6%だった。
現在の電卓は価格や機能、デザインが幅広く、100円ショップでも購入できるほか、スマートフォンの大画面で電卓機能が使えるようにもなってきている。一方で、国内の電卓市場にスマートフォンによる大きな影響はなく、およそ500万台程度、前年度比90%以上をキープし続けているのだという。電卓機能に特化した製品として、キーボードの搭載や打ちやすさ、見やすさなどが一定の支持を得ていると見ている。
なお、EL-VN82は人気投票で総合トップ3だった「シャンパンゴールド」「ディープブルー」「ブラウン」の3色に加え、女性順位でトップだった「エレガントピンク」を加えた4色を展開している。今後、販売実績が好調であれば追加色も検討していくとしている。
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