発売されたばかりの「Windows」に関して、Microsoftが既に訴訟に直面している。「タイル」表示について、あるOS技術の設計企業が自社が保有する特許をMicrosoftが侵害したと主張しているのだ。
その企業、SurfCastは、メイン州の米連邦地方裁判所に米国時間10月30日に提出した訴状の中で、同社が保有する特許4件のうち1件(米国特許第6724403号)を侵害したと述べている。MicrosoftがSurfCastの特許の範囲に含まれる「機器およびソフトウェア製品を製造、使用、販売および販売の提案」をしたことが侵害行為にあたるのというのが、SurfCast側の主張だ。これには「Windows Phone 7」「Windows Phone 8」の各OSを搭載したモバイル端末、および「Windows 8」「Windows RT」を搭載したPCが含まれる。
SurfCastはさらに、Microsoftが開発者に対して「Windows Store」向けにアプリのタイルを作成するよう奨励することで、侵害を助長しているとも述べている。
SurfCastは裁判所に対し、同社の特許をMicrosoftが直接および間接的に侵害したと認定するよう求めているほか、Microsoftに対しては「説明責任を果たすとともに、Microsoftの特許侵害によってSurfCastに生じたすべての損害賠償をSurfCastに支払う」よう要求している。
一方、Microsoftの広報担当者は、同社として「これらの主張に価値がないこと、およびMicrosoftが独自のユーザー体験を生み出したことを裁判所に証明できると確信している」と述べた。
「Live Tiles」は、デザインを大幅に刷新し、10月に正式リリースされたMicrosoftの新しいOSの機能だ。これらは携帯電話のスタート画面に表示され、リアルタイム情報を格納できる。ユーザーは、(ツイートや写真などの)人々に関する情報、楽曲、ウェブサイト、写真、電子メール、通知、FacebookといったアイテムのLive Tileを画面に「ピン留め」できる。
一方のSurfCastは、この技術を最初に考案したのは同社だと述べている。SurfCastのウェブサイトには、同社が「新たなコンセプト」を作成し、2000年10月に「Tiles」に関する特許を出願したとの記載がある。この特許は最終的に2004年4月に付与されており、SurfCastによると、Microsoftは同社がLive Tilesに関する独自の特許(米国特許第7933632号)を出願した際、SurfCastの特許の存在を知っていたはずだという。
「Microsoftは少なくとも2009年4月21日の時点で、既に米国特許第6724403号について把握していた」と、SurfCastの申し立てには書かれている。2009年4月21日というのは、Microsoftが同社の特許出願の過程でこの技術を関連技術として参照した日付だ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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