Evernoteは、イタリアの文具メーカーMoleskine(モレスキン)と共同で、EvernoteのiOSアプリと連携するノートブック「Evernote スマートノートブック by Moleskine(スマートノートブック)」を発表した。サイズはラージサイズ(13×21cm:3150円)、ポケットサイズ(9×14cm:2205円)の2種類。それぞれルールド(横罫)、スクエアード(方眼)の2種類で発売する。
コントラストやゆがみ、陰影などを修正し、ノートに書かれた文字のテキスト化を補助するiOSアプリの「ページカメラ」機能を使うことで、撮影した内容の検索などを容易にする。スマートノートブックには、iOSアプリで撮影した際、自動的にタグを付与する「スマートステッカー」が付属する。また、Evernoteの有料アカウントを3カ月利用できるクーポンも提供される。Androidアプリについては未対応だが、近日中にも対応を行う予定だ。
8月25日よりモレスキンのサイトにて予約注文を受け付けており、予約した商品は10月1日より出荷の予定。店頭での販売は2013年3月を予定している。
両社はスマートノートブックの発売および有楽町ロフトへのMoleskineの日本初ショップインショップオープンを記念して、9月1日に有楽町ロフトにてイベントを開催した。
イベントに登壇したEvernote CEOのPhil Libin氏は「ややもすれば、(Evernoteの)最も大きい競争相手が『紙とペン』だった。我々はいかにすれば勝てるのかと考えた時代もあったが、これは難しい問題だった」と振り返る。
実はLibin氏自身、Evernoteを利用しながらモレスキンのノートを愛用している人物。そしてEvernoteの社内を振り返っても、3分の2の社員がMacやiPadでメモを取る中、残りの3分の1はMoleskineでメモを取っているという状況。同社の社員すら紙とペンから解放されないのは、「紙とペンによる体験は本当に美しいもの。これらを使うことで人はよりクリエイティブになり、すばらしい経験ができるから」と、競争する製品ではなく、補完すべき存在だと考えるようになったのだという。
そうした中、1年前にMoleskine CEOのArrigo Berni氏とさまざまなアイデアを出す中で、今回発表されたスマートノートブックが生まれたのだという。
Libin氏はイベントで、今後もMoleskineとのコラボレーションを示唆するコメントを残した。「今回のコラボレーションはまだ第一歩。私自身、Arrigo氏といろんなアイデアを交換している。Moleskineという美しい製品と我々のパワーを融合できると思っている」(Libin氏)
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