Intelは現地時間4月11日、北京で開催中の同社の主要イベントで、Intel初となるマイクロサーバ向け「Atom」チップを発表した。
この新型Atom(開発コード名「Centerton」)はシステムオンチップ(SoC)で、比較的統合性の低い旧型のAtomチップよりも電力効率がはるかに優れている。
Centertonのパワーエンベロープ(業界では熱設計電力またはTDPと呼ばれることもある)は6Wだ。Intelのスマートフォン向けAtomのパワーエンベロープほど低くはないが、それでも6Wというのは、同社の主流のチップ群を大きく上回る電力効率になる。主流のチップのパワーエンベロープは15Wを超えている。これまで、Atomはネットブックやタブレットなどの小型デバイスをターゲットにしてきた。
Centertonは、北京で開催中のIntel Developer Forumにおいて、同社バイスプレジデントのDiane Bryant氏による基調講演で話題に上った。
同チップは2つのプロセッサコアを搭載しており、2012年後半に登場する予定だ。
Centertonがチップ分野の競合ARMへの直接的な返答ではないと発言することは、控えめに見ても誠実とは言えないだろう。Hewlett-Packard(HP)は2011年、新興企業のCalxedaが開発したARMチップをベースとするサーバを発表する予定だと述べ、サーバ業界に衝撃を与えた。また、SeaMicroの事例もある。SeaMicroは、Atomチップを使用するマイクロサーバの設計に取り組んでいたが、競合であるAdvanced Micro Devices(AMD)によって先頃買収された。
Intelはマイクロサーバについて、「少数のより堅牢なサーバよりも低消費電力の高密度サーバを多数設置した方が効率的かもしれないユニークなデータセンターワークロード向けに設計された新興のサーバ」と説明している。
そして今後、より多くのIntelマイクロサーバチップが登場する見通しだ。「Ivy Bridge」ベースのIntel Xeon「E3 LV」チップは、2012年第2四半期に発売される予定である。また、15Wの「Sandy Bridge」チップも2012年後半の発売が予定されている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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