テキサス州オースティン発--Twitterの最高経営責任者(CEO)であるEvan Williams氏は米国時間3月15日午後、South by Southwest Interactive Festival(SXSWi)の基調講演で、多くの人々が興味を抱いていた点に即座に触れた。同氏は、Twitterのリンクやデータをパートナーサイトやメディアチャンネル上で表示させられる「@Anywhere」プラットフォームを発表した。
@Anywhereの手短なデモンストレーションでは、マウスオーバーでTwitterの情報を表示する「hovercards」が披露された。これは、読者またはユーザーが、まるで「Facebook Connect」のようにTwitterのアカウントへ接続可能となる。つまり、新聞コラムニストの署名記事をクリックするだけで、そのTwitterのアカウントをフォローできるといった、より具体的な利用方法の可能性を垣間見せるものである。
Williams氏は「発見とは、最も難しい課題の1つである。すでに知っている点を、前後関係から結び合わせることこそが発見なのだ。(中略)Twitterは、連絡を取り続ける最も容易な手法である」と述べた。Twitterは、Digg、The New York Times、MSNBC.com、eBay、Amazon、Bingなど、13のローンチパートナーをそろえている。Williams氏が説明するように、「それは広告プラットフォームではなく、『@』プラットフォームであり」、Twitterユーザー間のコミュニケーションを示唆するために「@」のシンボルが用いられることを明らかにしている。
まだ同氏が語っている間に、Twitterの公式ブログでは、すでに@Anywhereに関する投稿がなされ、同技術は「あらゆるウェブ上でTwitterのエクスペリエンスを追加する新たな一連のフレームワークとなる。まもなくわれわれの多くが毎日訪問するサイトで、ユーザーをTwitter.comに誘導することなく、新しい価値層を提供しつつ、すばらしいオープンなインタラクションが実現することになるだろう」と記されている。これは確かにFacebook Connectの原理とよく似ている。
Williams氏は、Havas Media LabのディレクターであるUmair Haque氏にステージ上でインタビューを受けたが、これは間違いなくSXSWiの中でも最も大きな期待を集めるイベントとなった。オースティンコンベンションセンターの大きなイベントホールは満席となり、講演セッションの開始予定時刻の30分前には、廊下まで行列ができていた。
デモンストレーションは短いものだった。また、Williams氏は、どのように@Anywhereで売り上げを出すのかについての詳細までは述べようとしなかったが、ちょうど2009年に発表されたTwitterとBingの検索提携のように、Twitterの「firehose」へのアクセスにメジャーパートナーが料金を支払うのではないかとの推測が流れている。Williams氏は、発表されたローンチパートナーが「すべてのパブリックなTwitterのデータストリームを共有する、ほんの最初の一握りに過ぎない」と語った。
同氏は、Twitterにおいて、現在は毎日5000万件の「ツイート」が投稿されていることも明らかにした。
どのように@Anywhereが事業として発展していくのかに関して、Williams氏は「必然的に実験の形を取ることになるだろう。当初はGoogleでさえ、検索サービスを販売していく方針であった」と語っている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス