また、著作権侵害に対する取り締まりも強化されている。11月には10都道府県警が一斉に、ファイル共有ソフト「Share」を使って著作権侵害コンテンツを公開していたユーザー11名を摘発した。
もう1つ、法規制で大きな議論が起きたのが、医薬品のネット販売規制だ。第1類医薬品と第2類医薬品についてはインターネットを含む通信販売では取り扱えないという内容に、ECサイト事業者各社が猛反発。検討会の議論を脇に置く形で厚生労働省が法案を出したことには検討会の委員も不快感を示し、議論は混沌とした。
改正薬事法案は6月1日に施行されたが、ケンコーコムと有限会社ウェルネットは、一般用医薬品ネット販売の権利確認請求および違憲・違法省令無効確認・取消を求め、国を相手取って東京地方裁判所に提訴している。
また、ケンコーコムはシンガポールにECサイトを開設し、日本人が第1類医薬品と第2類医薬品を個人輸入の形で購入できるようにしている。
Googleの書籍検索サービス「Google Book Search」(Google ブック検索)をめぐる問題も、大きな議論を巻き起こした。Googleが著作権者の許諾なしに書籍スキャンしてデータベースを構築し、その売り上げを著者に分配するという方式に、国内の著者らが反発。欧州などでも大きな議論が起こり、結局Googleは、米国、カナダ、英国、オーストラリアで出版された書籍のみを対象とすることにした。
電子書籍といえば、忘れてならないのがAmazon.comの電子書籍リーダー「Kindle」だ。読めるのは英語の本がほとんどだが、日本でも購入可能で、3Gネットワークを使って書籍データをダウンロードできる。また、iPhone向けのアプリも登場している。
不景気といわれる中、大型の資本提携を次々と仕掛けたのが楽天だ。2月のイーバンク銀行の連結子会社化を皮切りに、有料動画配信サービス「ShowTime」を運営するショウタイムを完全子会社化したほか、プリペイド型電子マネー「Edy」を運営するビットワレットも傘下に収めた。プロ野球でも今年はリーグ2位の成績となるなど、順調に事業を拡大させている。
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