電通は9月1日、クロスメディアのシナリオ作りのために、心理学を応用した消費者分析メソッド「コミュニケーション・モチベーター」を開発したと発表した。人間の欲求に焦点を当てたフレームワークで、「戦略的に消費者の欲求を刺激し購、買行動に結びつけるプランニングを支援する」(電通)という。
コミュニケーション・モチベーターは、独自の消費者分析の指標に基づき、人間の基本的な欲求を「特別な価値を持つものが欲しい」「癒されたい」など57項目、19分類で分析する。また、店頭における欲求を「自由に商品を触ったり試したりできる」など12項目で分析することで、消費者の購買行動における「心のボタン」を探し当てるための支援をするとのこと。
消費者の価値観、カテゴリーへの関心、メディア接触、特定商品への関与といった他の調査データと掛け合わせることで、さまざまな切り口での分析が可能という。例として電通では、「20代女性は他の層とくらべ、『癒されたい』『好かれたい・愛されたい』『貯めたい・蓄えたい』などの欲求が強い。こうした要素をコンセプトとする新商品を開発したり、上記欲求を刺激するキャンペーンを展開することで、効果的な訴求が期待できる」と説明している。クロスメディアコミュニケーションの立案だけでなく、新商品開発やブランド評価、消費者のプロファイリング、売り場の構築など、幅広いコミュニケーションデザインに活用できるとのことだ。
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