同社では4月に講談社や小学館、ECナビらと用語解説サイト「kotobank」を立ち上げるなど、ネットサービスの展開にも積極的な動きを見せている。参考ピープルについても、「社内に説明しても分からないという人はいると思う。しかし今までの(同社)イメージと違ったものができればいい」と語る。
サービスを指揮する朝日新聞社デジタルメディア本部プロデューサーの洲巻圭介氏は、これまで朝日新聞社が有料課金型のモバイルメディアを運営してきたこと、そしてこれまでのメディアでは、自分たちがニュースや情報を作成し、ブロードキャストしてきたと説明した上で、「(インターネットによる)情報爆発の今、読者に有用な情報をソーシャルブックマークやタグを通じてフィルタリングして届ける」とサービス提供に至った経緯にを説明する。
今回朝日新聞社は、芸者東京エンターテインメント、手嶋屋という2社のベンチャーと組んでサービスを提供するが、いずれも朝日側からオファーをしたという。
参考P編集部の人工無脳を提供する芸者東京エンターテインメント代表取締役CEO/ファンタジスタの田中泰生氏は、既存のサービスとの差別化の難しさを挙げた上で、「『紙のメディアを持っている』という強みを生かすサービスに進化させたい」とコメント。将来的には、参考ピープルにさまざまな情報が集まり、それを集約して紙媒体として提供できるような価値ある情報源として展開できればおもしろいと持論を語った。
システムを担当する手嶋屋代表取締役の手嶋守氏は、「将来的には『朝日が新しい新聞を出した』というくらいのボリュームのあるサービスにしたい」と期待のコメントを寄せた。
参考ピープルの利用料は無料。朝日新聞社ではこれまで課金型のモバイルサイトを運用してきたが、広告モデルで一般サイトとして運営するのはこれが初となる。9月1日には正式サービスとして公開する予定で、3年後に利用者100万人、広告売り上げ2億円を目指す。
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