誕生から13年を迎え、ブラウザシェアを争って、厳しい戦いを続けているOperaは、強力な最新バージョン「Opera 10」のアルファ版を公開した。「Safari 4」の開発者向けプレビュー版を比較対象から除くと、Opera 10の最大の特徴の中には、Googleの「Chrome」や、「Firefox 3」などの他のブラウザと異なり、「Acid3」テストで、100点満点を取得した唯一のブラウザになることが挙げられるという。
パブリックテスト公開がスタートするOpera 10は、プロプライエタリなレンダリングエンジンに最新版「Presto 2.2」が採用されている。Presto 2.2は、「Opera 9.5」に採用された「Presto 2.1」と比較して、30%の高速化が実現するとされている。Operaによれば、Presto 2.2は、デスクトップ版のみならず、将来的にはモバイル版ブラウザの基礎ともなっていくようだ。
採用エンジンの改良に加えて、Opera 10は、Acid3のテストサイト上で、100点満点中の100点というパーフェクトスコアを出したことも、大きなニュースとなっている。Web Standards Projectが立ち上げた、一連の「Acid」テストでは、コードの標準準拠を促すため、ブラウザの対応度やレンダリング性能などがチェックされる。理論的には、Acidテストの規則を遵守することで、どのブラウザでも、正確にウェブサイトを表示することが可能になり、開発コストの削減につながるとされている。
比較のために、他のブラウザが出したスコアを挙げるならば、「Firefox 3.0.4」は、100点満点中で71点、「Firefox 3.1」ベータ1版が、89点を記録している。Googleの「Chrome 0.4」は79点となったが、Internet Explorer 7(IE7)は、14点しか獲得できなかった(ここに紹介したスコアは、リンク先の以前の記事中のスコアと、若干ではあるが異なっているかもしれない。各ブラウザに加えられた、最新の修正点などが反映された、新たなスコア記録となっている)。
Safari 4の開発ビルドに関しても言えそうなことだが、Opera 10のアルファ版には、まだ現時点で目ざましい新機能と呼ぶべきものがない。アルファ版では、テキストフィールド上の高速スペルチェック機能、「Opera Mail」でのHTMLフォーマットのサポート、ブラウザの更新を自動的に行うオートアップデートなどが、新たに採用されるようだ。なお、本稿の執筆時点では、ユーザーの一存でオートアップデートの無効化が可能かどうかは定かでない。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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