Radioheadがついに正式に明らかにした。同バンドは「In Rainbows」のアルバムで実施したような、楽曲の提供方法は続けないという。
リードシンガーのThom Yorke氏はThe Hollywood Reporterの取材に対し、「特定の状況下で実行した1回限りの取り組みだ。当時は誰もがわれわれに次どういう手に出るのかと、尋ねてきた。ユーザーが好きな価格で購入できるという、同様のことを今やっても同じだけの意味はないだろう。あれは、ある期間に限定して試したことだ」
多くの音楽ファンは、話題を呼んだpay-what-you-wantプロモーション(ユーザーが好きな価格でアルバムをダウンロードできる試み)により、Radioheadが音楽販売の新しい方法を見つけ出してくれることを望んだ。
Radioheadはこれまで、pay-what-you-wantプロモーションの売り上げを発表していないが、その数字は芳しくなかったであろうと推測されている。
Trent Reznor氏がリーダーを務める音楽バンドNine Inch NailsはRadioheadに倣ってアルバム「Ghosts I-IV」のデジタル版を無料で提供し、そのプレミアム版を有料で販売した。Reznor氏は3月、取引件数が78万1917件に達し、160万ドルを売り上げたと語っている。
Reznor氏は当時次のように述べている。「(Radioheadが)新手のプロモーションで使ったやり方は、確かに巧妙だったと思う。しかし、彼らがやったことをよく見れば、おとり販売のようなもので、従来のレコード販売を促進する方法として『MySpace』並みの音質のデジタル楽曲に金を払わせたのだ」
現在のところ、インターネットを配信チャネルとして利用する方法や、代替となるビジネスモデルの確立に向けて、Reznor氏より大々的に実験をしようとしている人気アーティストはいないようようだ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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