英国の人気バンドRadioheadは英国時間11月9日、ファンを守ろうと立ち上がった。
Radioheadは、自分たちがオンラインで提供したアルバム「In Rainbows」を無料でダウンロードした比率に対し、インターネット調査会社のComScoreが発表した「62%」という数値を否定している。
10月、Raidoheadは自分たちのアルバムのデジタル版をファンが希望する価格で提供すると発表した。ComScoreは米国時間11月5日、In Rainbowsを有料でダウンロードした人は全体の38%だったと発表した。
Radioheadの声明文で、同バンドの関係者はComScoreのレポートを「完全に不正確なもの」としている。
Radioheadの「あなたが価格を決めてください」方式のアルバム提供は革新的で、ファン、レコード会社、他のバンドがその動向を注意深く見守ってきた。Radioheadのアルバムの売れ行きは、自分たちの作品をレコード会社の支援なしにウェブで提供しようとする他の音楽バンドに影響を与えることが予想される。
だが、ComScoreのシニアアナリスト、Andrew Lipsman氏はRadioheadの抗議を受けても発言を撤回していない。Lipsman氏は米国時間8日、ComScoreの企業ブログにて自社のデータを「非常に確信している」と記している。
ComScoreは1000人近くのユーザーのインターネット動向により、今回の数値を割り出した。このうちの数百人がRadioheadのアルバムをダウンロードしたという。
Lipsman氏はブログで、統計としては、これは大規模なサンプル数だと主張している。
「われわれは正確な予想を割り出すため、数百人単位の個人ユーザーという大規模なサンプル数を利用して実際のオンライン支出動向を観察している」とLipsman氏はブログに記している。「もし、推断の土台とするのに妥当なサンプルがなければ、このようなデータを発表しない」(Lipsman氏)
Radioheadの関係者は声明で、ComScoreの調査について、「信頼のおける市況情報や、今回のプロジェクトの成功を反映していない」と述べた。
Radiohead側は、売上高に関する数字の公表は避けている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス