Flickrが、英語以外の多言語に対応している。Yahoo傘下の写真共有ウェブサイトであるFlickrはこれまで、英語版のみの対応となっていた。しかし、Yahooは米国時間6月12日に、Flickrのインターフェースをスペイン語、フランス語、ドイツ語、韓国語、イタリア語、ポルトガル語、および繁体字中国語に拡張している。
Flickr共同創設者兼ゼネラルマネージャーであるStewart Butterfield氏は、今回の動きにより同社は、会員数が増加することを期待すると述べたが、同社の目標は具体的には示さなかった。
今日すでにFlickrのようなオンラインサービスを利用しているアーリーアダプターは、英語を使用することに何の問題もないようだが、会員が写真を共有したいと思う相手の方は、そうであるとは限らない。
Butterfield氏は、「人々が友人や家族にFlickrの利用を勧められないため、価値が縮小している。これは同サイトの成長を妨げる」と述べた。
12日の動きによりFlickrは、「インターネットでよく使用されるすべての言語」を扱うことになると同氏は述べた。「これにより著しく成長することになると思う」(Butterfield氏)
もちろんユーザーが入力する写真タイトル、キャプション、コメント、タグなど、Flickr上のテキストに関してはまだ大きな言葉の壁が存在する。全言語対応の魔法の翻訳機などは発明されていないが、Yahooもこの問題に関しては思案中であるとButterfield氏は述べた。
Yahooはコンピュータベースの翻訳を追加することも考えたが、この分野の技術はあまり期待できないと同氏は述べた。この分野の研究は1950年代から存在するが、「まだうまくはいっていない」とButterfield氏は述べた。
より興味深いのは、「トークン化された」コミュニケーションを利用する可能性であると同氏は述べた。つまり、「Great photo!(すばらしい写真)」など多言語に入力可能な共通メッセージをいくつか用意する方法である。
現在のところは、翻訳なしで対応する方法がいくつか存在する。例えば、Flickrのいくつかの写真家グループは、複数言語によるテキストを使用することにより、世界中の会員に対応しようとしている。
また、あるタグに対してどのタグがよく一緒に使用されるかを監視するFlickrのタグクラスタ解析ツールは、言語間の差異をある程度乗り越えることができる。例えば、「東京」と漢字で入力した日本語を使用するユーザーは、アルファベットの「Tokyo」をはじめとする関連するタグのクラスタを参照するようにクリックすることが可能である。
しかし、これは日本語を使用するFlickrユーザーは頻繁に英語で「Tokyo」タグをつけているためで、この逆は必ずしも当てはまるとは限らない。つまり、タグクラスタの横断は場合によっては、一方向だけになる。Flickrの「Tokyo」タグには、共通のタグとして漢字の「東京」が含まれていない。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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