カリフォルニア州サンノゼの連邦判事が、クリック詐欺をめぐるYahooに対する集団訴訟の和解案を最終承認した。この和解により、Yahooは広告主に対し、弁護士費用としておよそ500万ドルの支払いと、2004年以降の広告主へのクレジットの提供が義務付けられる。
この裁判は、Yahooが広告主に対し、詐欺行為あるいは不誠実な方法でなされたオンライン広告のクリックに対して課金していたとして、Checkmate Strategic Groupが提起したもの。米国時間3月26日に同判事が下した判決を持って、この訴訟は解決となる。
この和解案は、2006年夏に同裁判所が予備承認していた。しかし、アーカンソー州で提起されたクリック詐欺をめぐる集団訴訟に関わった弁護団は、Yahooはカリフォルニア州の訴訟を解決する際、アーカンソー州の訴訟に対し誠意を持って対応しなかったとして、Checkmateとの和解案に異議を唱えた。アーカンソー州の訴訟をはじめ、他の訴訟でも同様のクリック詐欺をめぐりYahooにさまざまな要求がなされているが、今回のカリフォルニア州での和解により、Yahooはこれら全ての要求から解放される。
「(裁判所による)和解の最終承認により、Yahooのクリックスルー保護システムの強度、および広告主と顧客の双方に良質のエクスペリエンスを提供するというわれわれの取り組みが認証された」と語るのは、Yahooの新しいマーケットプレース品質管理担当バイスプレジデントReggie Davis氏だ。同氏はさらに次のように続けた。「われわれの取り組みはこれで終わりではない。品質はYahooの最重要テーマだ。業界随一の品質を誇る検索広告ネットワークの構築に向けた明確な指針がすでに出来上がっている」
2006年7月、アーカンソー州の判事は、GoogleがLane's Gifts & CollectiblesとCaulfield Investigationsの2社の弁護士との間で合意した、Googleが総額9000万ドルを支払うとする和解案を最終承認した。この和解に基づき、Googleは被害を受けた広告主に対し、弁護士費用として3000万ドルと、広告クレジットの形で6000万ドルを支払う。しかし、和解に反対する弁護士らは、この和解についても補償が不十分として異議を唱えた。
一般にクリック詐欺とは、広告が表示されているウェブサイトの広告収入を増加させたり、あるいは、ライバル企業が使用しているキーワードを入手したいと考えている企業が、そのライバル企業の広告予算を枯渇させる目的で、人間や自動ソフトウェアを使ってクリック広告を繰り返し押す行為を指す。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したも のです。海外CNET Networksの記事へ
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