実際、MacDonald氏が物々交換を重ねていくなかで、平凡なものから異様なものまで、さまざまな交換の申し出があった。そして、同氏はカナダの遠く離れた土地へ足を運んだり、北米の各地を5回も行き来さえした。
フェニックス在住の歌手で、レコーディング契約と交換に1年間の賃貸契約を提供したJody Gnant氏は、「自分は魔法で生活しているのだと思いたい。このプロジェクトには今、驚くべきエネルギーが注がれている。Kyleから交換の申し出があって興奮している」と語った。
Gnant氏は別棟建ての住宅をフェニックスに所有しており、そのうちの空いていた1室をMacDonald氏に提供したという。Gnant氏は、代わりに手に入れたレコーディング契約を利用して、「1個の赤いペーパークリップ」をテーマにした曲を制作するつもりだと語った。
同氏はこの賃貸物件の価値が、レコーディング契約の価値よりもはるかに高いことを認めながら、そのような損得の計算には興味がないという。
「私は奇妙な判断を毎日している。人生は魔法で暮らすものだ。いつも損得尽くで暮らしたくはない」(Gnant氏)
MacDonald氏のプロジェクトをテーマにした映画制作の話を多数のプロデューサーが持ちかけてきたことを考えれば、Gnant氏による赤いペーパークリップのテーマソングはそれにちょうどいいかもしれない。
この交換に参加した人々にとっては、おそらくMacDonald氏自身がこの途方もないプロセス成功の鍵となっている。
「Kyleと会ったとき、若者が純粋に何かに熱中しているのだと感じ、何か支援したいと考えた」と、小型トラックとブリティッシュコロンビアへの旅行を交換したBruno Taillefer氏は言う。「すべては彼の性格と意欲によるものだ。これは誰にでもできることではない。一目会って協力したいと直感した。家を手に入れるのを本当に手伝いたいと思った」(Taillefer氏)
Gnant氏も、MacDonald氏とこのプロジェクトについて、Taillefer氏と同じように感じている。
「Kyleには驚くべき文章の才能があり、それがすべての成功の鍵になっていると思う。彼はブログを次のレベルに引き上げる先駆者だ。おそらく同じことをしようとしている人もいるだろうが、それらの人たちのことは聞いたことがない」(Gnant氏)
MacDonaldは、このプロジェクトに成功する自信があり、できればこの開始から1周年目の7月12日に家を手に入れたいと述べている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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