Googleが「クリックツーコール」と呼ばれる新サービスのテストを開始した。同サービスでは、Googleの検索結果に合わせて表示される広告の掲載主へ、ボタンをクリックするだけで電話をかけることが可能になる。
同サービスの利用者は、広告の横に表示される電話のアイコンをクリックし、自分の電話番号を入力した後に「connect for free(無料で接続)」と書かれたボタンをクリックするだけで、広告主に電話をかけることができる。同サービスが広告主の電話番号を呼び出している間、利用者は受話器を取り上げて呼び出し音を聞くことができると、Click-to-CallのFAQページには書かれている。
音声データをインターネット上で転送するVoIPサービスとは違い、Click-to-Callサービスは、通常の電話回線を使って通話する仕組みのようだ。しかし、使用される技術の詳細を含め、Googleからはコメントが得られなかった。
同サービスのFAQには、「入力された電話番号は、掲載主を含めて誰にも公開されない。通話中には、ユーザーの電話番号は、掲載主からは見えなくなるようにブロックされる。さらに、われわれはあまり時間をおかずにサーバから電話番号を削除していく」と記されている。
このテストが実施されている範囲は不明だが、「shoes」「electronics」「mortgage」など頻繁に検索されると思われる単語で試してみても、「connect for free」のアイコンが表示されることはなかった。しかし、Greg Yardleyというブロガーは、同サービスのスクリーンショットを取ることに成功し、米国時間23日にこれを自分のブログに掲載した。
Googleによると、電話番号が市外局番であっても、長距離であっても、同社が通話料を負担するという。ただし、携帯電話のプランによっては、料金の支払いが発生する場合があるとFAQには書かれている。
「Googleでは、広告の掲載主に価値を提供する新しい方法を探している。また、われわれは新しい機能や製品となりうる事項について、テストを頻繁に実施している」と、同社は電子メールによる声明に記している。「現在、通話ごとに支払いが生じるモデルを限定的にテストしているが、現時点で提供できる情報はこれだけになる」(Google)
コンピュータ経由で顧客を広告主と結ぶサービスには、オンライン広告の価値を上昇させる可能性がある。特に、売上の多くを広告に頼るGoogleのような企業にとっては、まさにそうだろう。
Microsoftは8月、クリックツーコール機能をMSNに搭載することを目指し、インターネット電話企業Teleoを買収したことを明らかにしている。
IBMは、Avayaが提供するクリックツーコール技術を「Lotus Notes」などのアプリケーションに統合すると述べている。また、Yahooも、インスタントメッセージ(IM)を使ったクリックツーコールをテストしている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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