アスク ジーブス ジャパンは9月14日、検索サイト「Ask.jp」でブログ検索サービスのベータ版を開始した。これに伴い、トップページのデザインや構成もリニューアルした。
ブログ検索は、RSSなどのフィードの他にブログサイトのHTMLも検索対象にしている。Ask.jpのウェブ検索では検索エンジンにTeomaを使っているが、今回のブログ検索では専用の検索エンジンを新たに独自開発した。取締役COOの樋口将嘉氏は「開発は日本が中心となり、3カ月間で仕上げた。世界のアスク ジーブスでブログ検索を開始したのは初めてのことになる」と言う。
最大の特徴は、毎日無数に書き込まれるブログ記事が、掲載されたあとに可能なかぎり早く検索できるようにインデックスの更新を1分ごとに行っていることだ。「場合によっては、書き込まれてから数秒で検索結果に表示されることもあり、現状ではおそらく日本で最速の更新頻度ではないだろうか」(樋口氏)としている。検索対象となる日本のブログサービスはほぼすべてを網羅し、書き込み件数は現在最大で毎分およそ500件に達している。
検索結果は、更新時間の新しい書き込みから順番に表示されるが、有名人などの人気ブログはウェブ検索と同様に「一発検索」としてトップに表示される。また、検索結果ページの右上には、常に「情報の更新時間」と「書き込み総数(過去1カ月)」、「最近の追加情報数」が表示される。つまり、その瞬間にどのくらい書き込まれたかが把握できる。
さらに、機能としては検索対象を絞り込むことも可能だ。通常の「ブログ全体」のほかに、画像を掲載している書き込みのみを検索対象とする「画像有り」と、Podcastを掲載している書き込みのみを検索対象とする「Podcast有り」がある。画像有りの使用例としては、香港のディズニーランドへ観光に出かけようとしたときに、「香港 ディズニーランド」をキーワードに検索してみる。すると、すでに出かけた人たちの感想などが現地の実際の写真付きで最新のものから見られるので、下調べや観光順路を考えるのに役立つだろう。
このほか、同社のグループ会社でフィードの登録や更新チェックなどができるBloglinesとも初めて連携した。ブログ検索の各結果には、それぞれBloglinesボタンが表示され、Bloglinesのアカウントを持っていてログインしていれば、このボタンをクリックするだけで自分の「Myフィード」に登録される。
代表取締役社長 CEOの塩川博孝氏は「オフィシャル情報を検索をする『ウェブ検索』と、リアルタイムの情報を検索する『ブログ検索』の両方を兼ね備えていない検索サービスは今後衰退していくだろうと考え、大手検索サービスが本格的に打って出てくる前になんとか提供したかったので開発を急いだ」と経緯を語った。
そして、「商品やサービスなどを提供している企業の公式サイトが発信する情報とは異なり、ブログはそれを利用する消費者の生の声が聞ける情報源『CGM(Consumer Generated Media)』と位置づけられる。こうしたCGMにコマーシャリズムは合わないと思うので、フィードを利用した広告などはいまのところ考えていない」とし、あくまでもAsk.jpユーザー数の拡大を図るためにブログ検索サービスを開始したことを強調した。ライバルとして意識しているのは「CGMの観点では米国のTechnoratiだ」と言う。
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