Yahooが、Googleとの差を縮めるための取り組みの一環として、検索機能を拡張する新しいサービスのテストを開始した。
「My Web 2.0」というこのサービスは、4月下旬に投入されたパーソナライズ検索機能を基盤にしたもの。この機能を利用することで、ユーザーは検索結果をアーカイブして保管したり、それをほかのサービス利用者と共有することが可能になる。だが、次のバージョンではさらに多くの機能が実現される予定だ。
Yahooのアカウントをもつユーザーは、お気に入りのウェブサイトをブックマークに追加したり、キャッシュすることが可能で、さらにそれらをカテゴリー別に分類し、構造化された形でコメントを付与できるようになる。また、Yahooが「MyRank」と呼ぶ機能を使うことで、ユーザーは自分が連絡先に含まれる情報を検索することもできるようになる。
「MyRank技術は、Yahooのほかのアプリケーションやサービスと徐々に統合されていくだろう」と、同社の検索チームは米国時間28日に検索関連のブログに書き込んでいる。さらに、ユーザーが既存のブックマークを自分のオンラインリストに読み込むこともできるという。
同サービスには、最近人気の出てきた「del.icio.us」というブックマークマネージャとの類似点が多数見受けられる。del.icio.usと同様、YahooもMy WebのAPIを公開し、自社サービスの拡張機能を容易に開発できるようにしている。
Yahooのこのサービスも、del.icio.usと同じく、ブラウザのツールバーから利用できる。
Yahooによると、同社は現在のオンライン検索市場が抱える3つの問題を解決するためにMy Webを開発したという。
同社はまず、検索エンジンが、たとえばプラズマテレビのレビューサイトで最も優れたところを定義するなど、人の意見を加味した問い合わせへの対応が不得手だとし、その理由として検索エンジンが人格を持たず、利用者が信頼する「友人や専門家の意見や提案」を把握しない点を挙げている。
2番目の問題は、検索エンジンがユーザーの問い合わせの意味を100%解釈できない点だ。たとえばApple Records(The Beatlesのレコードレーベル)について検索しようとすると、これより一般的に知名度の高いApple Computerサイトに飛ばされてしまう。
3つ目の欠点はもっと漠然とした問題だ。Yahooの検索チームは、「今日の検索エンジンでも素晴らしい結果を返せることがある。しかし、もっと興味深く、タイムリーで、個人的に関連性の高い新しい項目を表示する部分が一般的に弱い。この主の情報源としては、友人や、共通の関心を持つ人のほうが優れている」とブログに記している。
Yahooは、My Webに関して野心的な長期目標を掲げている。
「いつの日にか、さまざまなコミュニティが、My Webを使って独自の検索エンジンを構築し、自分たちの持つ知識を集めて利用できるようにするといった姿を思い描いている」とこのブログには書かれており、医療研究グループやバードウォッチングクラブの知識を揃えた検索エンジンの例が示されている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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