インスタントメッセージ(IM)を使ったスパム送信(「スピム」)の容疑で初めての逮捕者が出た。
Anthony Grecoという18才の少年は米国時間16日、ビジネスミーティングを口実にニューヨークからロサンゼルスに呼び出され、ロサンゼルス国際空港に到着したところを逮捕された。
Grecoには、アダルトサイトやローンを宣伝する150万件のメッセージを送信した容疑がかけられている。報道によると、これらのメッセージを受け取ったのは全員がMySpace.comというオンラインネットワーキングサービスの会員だったという。
Grecoはさらに、MySpace.comに独占的なマーケティング契約を持ちかけ、同社が締結を拒んだ場合、このスピムのやり方をMySpace.com会員に教えると脅迫した疑いもかけられている。このような契約が結ばれれば、同サービス経由で送られるメッセージは合法化されてしまう。
Grecoは、MySpace社長のTom Andersonが契約を結ぶために待っていると思い込み、ロサンゼルスに出向いた。
MySpace.comは、自社の会員向けとして2003年12月にIMサービスを立ち上げた。複数の報道によると、Grecoが同サービスを使って会員にスパムを送信開始したのは2004年秋だったという。
米国連邦検事補のBrian Hoffstadtは、今回の逮捕がIMを使ってスパムを送信した個人を相手とする初めての刑事事件であると認めた。また同氏は、同様の事件が今後増加するとの警告を発した。
同氏は声明のなかで、「今回の事件は氷山の一角に過ぎない。これはオンラインコミュニティの拡大と連動した新しい波かもしれない」と述べている。
専門家は過去数年にわたり、ユーザーのデスクトップにアクセスできることを悪用して不要なメッセージを大量に流したいと考える人間が次に取り組むのがスピムだ、と警告してきた。ただしスピムはそれほど急速には広がっていない。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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