AOL、Microsoft、EarthLink、Yahooが再び一致団結して、スパマー退治に乗り出した。
Anti-Spam Allianceを構成するこれらの4社は、迷惑メールの送信者を相手取り新たな訴訟を起こしたと米国時間28日に発表した。各社が訴え出たのはワシントン州、ジョージア州、カリフォルニア州の連邦裁判所で、被告らが米国のスパム規制法であるCan-Spam法やその他の州法、連邦法に違反したと主張している。
これらの企業が一致団結してスパマーに対する訴訟を起こすのは、これで2度目である。各社は今年3月にも、1月1日に施行されたCan-Spam法違反だとして複数のスパマーを相手取り、業界初の大規模な訴訟を起こしていた。
AOLが新たに起こした訴訟の特筆すべき点は、「スピム(spim)」が初めて提訴の対象になったことである。スピムとはインスタントメッセージ(IM)プログラムやチャットルームを介して送られる迷惑メッセージのこと。これまでのところスピムは、一部のユーザーにしか影響を与えていない。専門家によると、スピムも大きな問題になりつつあるが、企業向けIMアプリケーションが新しい機能を備え、個人向けIMソフトウェアも強化されていることから、おそらく被害は最小限にとどまるだろうという。AOLの訴訟は、同社が法的措置も視野に入れ、スピム退治に真剣に取り組んでいることをスピマー(spimmer)に示すための一助となるかもしれない。
AOLとEarthLinkは、バイコディンなどのように処方箋なしでは入手できない規制薬物を販売するスパマーにも狙いを定めている。またEarthLinkは、低金利の住宅ローンや貸出金利を宣伝する詐欺メールを送った人達に対し、被告の身元を特定しないまま提訴する「John Doe」訴訟も起こした。同社によると、被告らは、消費者から氏名や連絡先などを聞き出し、その情報を再販する計画だったという。
Microsoftは、被告らがあたかもこれら4社のインターネットサービスプロバイダのアドレスから発信されたものであるかのように見せかける電子メールを作成し、何百万人ものHotmailユーザーに送信したとして、3件の訴訟を起こしている。これらのメールは、植物栄養剤や住宅ローンを宣伝したり、一攫千金をうたったりする内容のものだったが、どれもCan-Spam法に違反している。
Yahooは、East Coast Exotics Entertainment GroupとEpothの2つのアダルトサイトを相手取り訴訟を起こしている。これらの会社が送信した迷惑メールは、タイトルに性的に露骨な表現を含むほか、スパムフィルタを回避し、送信元が分からなくなるよう細工されていたという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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