TBSラジオは3月27日、PC映像関連周辺機器メーカーのエスケイネットと、地上デジタル音声放送(地上デジタルラジオ)に対応した放送受信機の共同開発契約を締結し、放送業務用標準受信ソフトを開発したと発表した。
地上デジタルラジオは、高音質に加え、文字、静止画、簡易動画や双方向など、多彩なデータ放送の提供ができる新しい放送だ。現在、新たな放送サービスの実現に向けて、ラジオ局、通信事業者、商社、機器メーカーなどによって設立された社団法人デジタルラジオ推進協会(Digital Radio Promotion Association)で、規格の検討や、東京と大阪での実用化試験放送を行っている。
今回開発された放送業務用標準受信機は、地上デジタルラジオの本放送開始を控え、充実したコンテンツや新たなサービスの開発を推進するとともに、本放送が開始された際の、安定した放送運行の監視やハードウェア設備の投資コストの廉価を具現化したものだという。社団法人電波産業会(ARIB)が策定したデジタル放送用受信装置標準規格(ARIB STD-B30)および地上デジタル音声放送運用規定(ARIB TR-B13)に対応しており、地上デジタル音声向けの放送業務用標準受信機の開発は業界初となる。
H.264/AVCとAAC SBRデコーダ、およびP2プロファイル対応ブラウザを搭載し、アンテナからの地上デジタルラジオ受信はもちろん、放送前のコンテンツの確認に必要とされるTSファイルの再生や、BMLファイルでの表示が可能だ。
再生する映像と音声および電子番組情報(EPG)などは、それぞれディスプレイおよびスピーカーに出力する。受信したTSデータをファイルとして保存することもできる。また、放送送出監視業務に必要な受信レベル、ビットレート、TS情報、音量メーターなどストリームの情報表示機能も備えている。販売開始は2006年6月頃の予定。
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