人気検索サービスの米Googleは、デジタルミレニアム著作権法(Digital Millennium Copyright Act:DMCA)に抵触する恐れがあるとして、ファイル共有サービスKaZaAをハッキングしたバージョンを配信する8つのサイトへのリンクを、同社のインデックスから削除した。
Googleは8月に、KaZaAを所有する豪Sharman Networksから、この8つのサイトが、米国の著作権法に基づく同社の「排他的権利」を侵害するソフトウェアを含んでいるという通知を受け、これらのサイトへのリンクをインデックスから削除した。
このソフトウェアは「KaZaA Lite」という名で、KaZaAからポップアップ広告を取り除いた不正なコピーだという。これらのポップアップ広告は、「スパイウェア」などと呼ばれ、数分毎に勝手に表示され、消すことができない。
Sharman Networksは、この広告で売上を得ているため、ユーザーがPtoPネットワークへの接続にKaZaAの正式コピーだけを利用するよう徹底させる方法を探している。また、同社が不正KaZaAバージョンを遮断したい別の理由として、自社でもKaZaA Liteに似た広告のないバージョン「KaZaA Plus」を、有料で販売していることも挙げられる。Sharman Networksとソフトウェア出版会社Titus Interactive Groupの子会社Avalon Online Distributionは先週、KaZaA Plusのアップデート版を29.95ドルで発売したところだった。
Googleは、Sharman Networksの通知への対応として、「kazaa」をキーワードに検索した結果ページの末尾に、「Digital Millennium Copyright Actに基づくクレームに答えて、検索結果の内8件が除かれています。Digital Millennium Copyright Actのクレームの参照はここをクリックしてください。」という警告文を掲載した。
Sharmanの通知にあった8つのサイトには、Kazaalite.tk、Doa2.host.sk、K-lite.tk、Kazaa-lite.tkなどが含まれていた。他にも、サイエントロジー教会などの著作権保有者らがDMCAを持ち出して、Googleに著作権を侵害した疑いのある文書へのリンクを削除させている。
KaZaAは、全米レコード協会(RIAA)がファイル共有ソフトウェアを相手に起こした訴訟の主要ターゲットとなっている。RIAAは先週、「Nycfashiongirl」というハンドル名のファイル交換ユーザーに関する訴訟で、ワシントンDCの連邦裁判所に書類を提出した。「Nycfashiongirl」は、オンラインで900曲以上を交換した疑いがかけられており、そのほとんどがKaZaAでダウンロードされたものだという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」