7月16日、グーグルは同社の検索サイトGoogle日本語版で「Googleフリー検索(カスタマイズ版)」の提供を開始した。Googleフリー検索は従来からGoogle英語版サイトで提供されていた機能で、ウェブサイトの所有者がGoogleの検索機能を使って自分のウェブサイトに検索機能を追加できるようにするもの。Googleフリー検索では通常のインターネット全体を検索するほかに、自分のサイトのコンテンツだけを検索できる。
Googleフリー検索自体は先月中旬から提供されていたが、カスタマイズ版ではウェブサイト所有者が自分のサイトのロゴマークを検索結果のページの上部に追加したり、レイアウトや背景色などを指定できるようになった。同社のウェブサイトより無料で利用可能だ。
同社代表取締役社長の村上憲郎氏はフリー検索日本語化の狙いを「国、言語、地域を問わず、それぞれの人が求めている情報を簡単、迅速、正確に提供するというGoogleのミッションを実現するため」と語り、「フリー検索単独での収入源は考えていないが、ウェブの至るところにGoogleへの入り口ができることで、どこからでもGoogleの検索が使えるという一種ユビキタス的な状態が実現する」という期待を示した。英語版での利用実績についてはデータを取っていないので、日本での効果についても数値目標はないという。
気になるヤフーとオーバーチュア
今回の機能追加にあたってグーグルでは村上氏の日本法人社長就任後初のプレス発表会を行った。今週渋谷にオープンしたばかりの新しいオフィスでは100人以上が入るスペースに30名程度の社員が働いている。
ちょうど米国時間の14日に同社が検索機能を提供しているポータル大手の米Yahoo!がGoogleと広告ビジネスで競合する米Overtureを買収したことから、Yahoo!との提携関係に影響はあるのかという質問が記者から出ると、村上氏は「検索キーワード広告が重要になっている証拠。パートナーやユーザーに世界最高水準の検索機能を提供するという我々のミッションは変わらないので、Yahoo!との関係も今までどおりだ」と答えた。
しかし、広告ビジネスの面ではオーバーチュア日本法人の今後の動向が気になる様子。グーグル日本法人のミッションの1つは広告面の営業強化だが、そのためにドコモAOLやMSN Japan、インフォシークなど、同業他社で経験をつんだ人を採用している。オーバーチュアの日本法人は約80名と検索キーワード広告では国内最大規模で、今後の動向次第では採用の矛先をオーバーチュアに向ける可能性もありそうだ。
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