VMwareの主力となる仮想化管理ソフトウェア「VirtualCenter Server」の次期バージョンは、LinuxやiPhoneにも対応することを、同社最高技術責任者(CTO)のStephen Herrod氏が発表した。
Herrod氏は、米国時間9月17日にラスベガスで開催されたVMWorldカンファレンスの基調演説において、VMware VirtualCenter Serverの最新版が、Linux上でも稼動し、あらゆる必要なソフトウェアが組み込まれた、すぐに利用できる仮想マシンとして、仮想アプライアンスの形で提供予定であることを明らかにした。
また、Herrod氏は、VirtualCenter Serverへのアクセスに用いられる、次期バージョンの「VMware Infrastructure(VI) Client」が、Appleの「iPhone」や他のモバイルデバイスにも対応すると語った。これにより、企業は、VirtualCenter Serverの管理、つまりは仮想マシンの管理に、モバイルデバイスを使用可能にすることが求められてくる。
今回の2つの発表は、もはやVMwareをインストールして、サーバを管理するソフトウェアをホストしておくために、MicrosoftのWindowsのみに頼らざるを得ない状況が必要なくなったことを意味している。VirtualCenter Serverは、現在はWindowsソフトウェアとしてのみ利用可能である。
Herrod氏は演説で、第2の「ESX Server」システム上にホストされ、複製仮想マシンとして機能する、VirtualCenterのアドオン「VMware Fault Tolerance」も発表している。万が一、メインシステムの利用が不可能になれば、VirtualCenterは、自動的に複製の仮想マシンへとフェールオーバされる。Herrod氏は「複製システムへと移行したことに、ユーザーは気づくことすらないだろう」と述べた。
その後、VirtualCenterは、自動的に他の複製システムを作成し、元の仮想マシンのフェールオーバ機能が、引き続き維持されるように計らわれることも、Herrod氏は明らかにしている。フェールオーバ機能は、VMwareの「VMotion」技術がベースとなっており、仮想マシンで提供されるサービスを一切中断することなく、別のホストサーバへ仮想マシンを移行することが可能になる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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