OStaticは、「Red Hatの買収をVMwareが検討している」とのうわさが飛び交っていることに関して、ある興味深い疑問を提起している。それは、この買収には意義があるのかという疑問である。
OStaticのSam Dean氏は、その答えは、明らかに「イエス」であるとしているものの、筆者は、同じ意見ではない。Dean氏は、VMwareがRed Hatを買収することに意義がある重大要因の1つに、仮想化のコモディティ化は、オペレーティングシステムベンダーによるところが大きいとしているが、筆者は、このトレンドの切り口は、別のところにあると考えている。Red Hat(およびNovell)にとっては、仮想化のコモディティ化こそが、よりVMwareを押さえておくべき要因となるに違いない。オペレーティングシステムの、重要ではあるものの、コモディティ化された特徴に過ぎない一企業によって買収されるなど、あまり筆者には魅力があるように思えないのである。
その代わりに、よくインフラベンダーがコモディティ化を避けるために行うことであるが、筆者は、VMwareも、同じように「敷居を高めていく」ほうが一層有望であると感じている。この戦略を、Oracleは長年採用してきており、Red HatやIBM、その他の企業も後に続いてきた。
より仮想化が威力を発揮する、特定のアプリケーションがあるだろうか?もしあるならば、それこそが、次にVMwareが買収を検討すべき対象になると、筆者はお勧めしたい。あるいは、PaaS(サービスとしてのプラフォーム)ベンダーならば、仮想化アプリケーションの開発に最適であろうか?
または、アプリケーション向けのメカニズムの利用や展開のほうが、おそらくもっと簡単になるだろうか?ThinAppは、この点で有望だが、VMwareのアプライアンスを利用してみた筆者自身の経験からすると、決して簡単なプロセスではないというのも確かである。
明らかに筆者は、ここでわらにもすがる思いをしているのだが、やはりVMwareが、オペレーティングシステムを買収する必要性などないだろう。VMwareの、まだかなり豊富な資金力を持ってして、何か良い案が思いつく方はおられるだろうか?
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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