Microsoftは米国時間9月3日、8日に開催予定の仮想化製品発売イベントに向けて、仮想化に対するポリシーと仮想化製品のラインアップにさらなる大きな変更を加えると発表した。
今回実施される変更には、企業ユーザーが自社のPCイメージを社員や請負業者の所有するPC上の仮想マシン内で実行することを許可する内容も含まれている。
この変更に先立って、Microsoftはこのような利用方法をPC1台あたり年間110ドルかかる既存のライセンスプログラムの下で許可すると既に発表している。さらに今後、仕事用のPCイメージにリモートでアクセスする回数がそれほど多くないデスクトップPCの利用者は、PC1台あたり年間23ドルの追加料金がかかる新しいライセンスに加入すれば、同様の利用方法が許可される。ただし、そのマシンがMicrosoftの「Software Assurance」プログラムに加入していることが前提だ。
MicrosoftのScott Woodgate氏によれば、今回の変更は、多くの企業が実際にこのような使い方をしていることに対応するものというよりは、Microsoftのライセンスポリシーによって企業の創造性が損なわれないようにすることが目的だという。
ライセンスに関するもう1つの変更は、ホスティング企業が仮想化技術を使用してサードパーティー製のソフトウェアをストリーミング配信することを許可するものだ。もちろん、ホスティング企業は、そのような使い方をしても当該サードパーティー製ソフトウェアのライセンス条項に触れないことを確認する必要はある。
Microsoftはまた、「App-V」(Application Virtualizationの略)と名付けられた「SoftGrid」技術の新バージョンも発表した。仮想化で今最も注目を集めているのは、コンピューティングタスクをあるサーバから別のサーバに移すというハードウェアの仮想化だが、Woodgate氏は、アプリケーションの仮想化がデスクトップPCにおいて大きな役割を果たす時が来たと語る。
「ハードウェアの仮想化がサーバにとって重要なものであるように、われわれにとって、アプリケーションの仮想化はデスクトップPCにとって重要なものだ」とWoodgate氏は述べた。
これとは別に、VMwareは3日、同社のハイパーバイザ「VMware ESX」が、最近発表されたMicrosoftの「Server Virtualization Validation Program」(SVVP)に正式に認定されたと発表した。これにより、Microsoftは、VMwareの仮想マシン内で実行されるソフトウェアを仮想マシン外で実行されるプログラムと同じようにサポートすることになる。Microsoftはこれまで、仮想マシン内で発生した問題については、その問題が仮想マシン外でも再現されない限りサポートを受け付けないという方針をとっており、仮想マシンへの依存度が高いユーザーにとっては大きな悩みの種となっていた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」