Niagaraプロセッサは、主力プロセッサの中でも、徹底的にマルチコア化、マルチスレッド化されている。第1世代目のNiagaraでは8コアを搭載し、各コアが同時に4つのスレッドを処理できた。Niagara 2は同じく8コアを搭載し、各コアが8つのスレッドを同時に実行可能だ。
SunはNiagaraの性能を示すために、実行処理の総量を表す「スループット」という用語を使っている。同チップファミリーは、多くのタスクを同時に実行できるよう設計されているが、シングルスレッドの処理では、通常のプロセッサ設計より実行速度が劣る。
Sunの主任アーキテクトRobert Golla氏によると、Niagara 2は、整数演算においてNiagaraの2倍のスループットを実現しているという。同氏によると、消費電力1ワットあたりのスループットも2倍だという。
シングルスレッドの性能も、整数演算は1.4倍、浮動小数点演算はもっと大きく5倍も向上する。浮動小数点演算のスループットは10倍に向上している。
浮動小数点演算の性能向上は、Niagaraでは8つのコアで1つの演算処理ユニットを共有していたが、Niagara 2には各コア専用の浮動小数点演算処理ユニットが搭載されていることから、想定されたものだった。
SPARC64 VとUltraSPARC TIは、90ナノメートルプロセスで製造されているが、両者の後継モデルであるSPARC64 VIおよびNiagara 2は65ナノメートルプロセスで製造され、より多くの回路を同じチップに詰め込むことができる。1ナノメートルは10億分の1メートル。
SunはNiagara 2を16コアプロセッサにすることも検討したが、スレッド数を増やした方がシリコンチップの使い方として経済的だと判断した。Golla氏は、「スレッド数を2倍にした方が、コアを2倍にするより面効率が高い」と語っている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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