IntelとHewlett-Packard(HP)は、チップ製造で提携することを発表して以来、Itaniumプロセッサをめぐりさまざまな困難に直面してきた。だがここへきて、ある大手調査会社が、Itaniumの状況が好転しているとの見方を示している。
IDCが2月に従業員数200名以上の米国企業に勤めるコンピュータシステム管理者501名を対象に調査したところ、市場におけるItaniumの知名度は、同プロセッサになじみのあるHPサーバのユーザーだけでなく、他の人たちの間でも高いことが判明した。
「(Itaniumの)開発の歴史は変化に富んでいるうえ、同プロセッサを搭載したサーバの販売実績は予想を下回ってしまった。そのため、われわれは、Itaniumプラットフォームに対する顧客の認識や購買意欲は低いだろうと考えていた。ところが蓋を開けてみたら、まったく逆の結果が出た。市場は現在、Itaniumベースのサーバに対してかなり肯定的な見方をしている」とIDCは述べている。
この好意的な評価は、2005年に「Montecito(開発コード)」という最新モデルの出荷が延期されてしまった事態を含めて、さまざまな問題に遭遇してきた同チップファミリにとって、待ちかねていた朗報だ。Itaniumチップファミリはコンピューティングの世界を席巻するようになると期待されていたが、同製品ラインの開発をめぐるさまざまな困難は、まったく新しいデザインを導入することの難しさを如実に表していた。
IntelのXeonをはじめとするx86チップの成功もあって、年を重ねるにつれてItaniumに対する期待感が少しずつ薄れ、ハイエンドのチップを使用したサーバに対する顧客の出費額もそれに合わせて減少してきた。
こうした過去があるにも関わらず、IDCは、同チップの未来はかなり明るいと見ている。同社のレポートによると、2005年のItaniumサーバに対する顧客の支出は約24億ドルに上り、2009年には66億ドルまで伸びることが予測されるという。
今後5年間で、Itaniumを採用した製品を開発し、ソフトウェア企業によるサポートを得るために、9社が提携してItaniumに総額100億ドルを投資する予定だ。サーバ用のタスクをこなすのに適したチップであるという肯定的な意識は、この取り組みにとって追い風になるだろうとIDCは述べる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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