Intelが最新のItanium 2プロセッサを発表したが、この流れに同調するサーバメーカーは一部にとどまっている。
既報の通り、Intelは64ビット「Madison」ファミリに属する2つのItanium 2プロセッサを新たに出荷し始めた。両プロセッサはそれぞれ1.66GHzで動作し、9Mバイトのキャッシュを搭載したモデルが4655ドル、6Mバイト搭載モデルが2194ドルとなっている。Intelによると、新プロセッサではフロントサイドバス(FSB)が667MHzに高速化されたという。
今回のアップグレードでは、FSBが高速化されたことにより、まもなく登場するデュアルコアItaniumプロセッサ「Montecito」に向けた準備が整ったことになる。Montecitoには、今回発表された両チップと同じバスアーキテクチャが採用されることになっている。
日立製作所では、7月29日より出荷する同社の「BladeSymphony」サーバに、この新しいItanium 2プロセッサを採用すると述べている。
だが、Itanium搭載マシンを販売している他のベンダー各社は、FSBが新しくなったサーバを出荷することにそれほど熱心ではない。Hewlett-Packard(HP)、富士通、SGIの関係者らは、Montecitoプロセッサの登場に製品ロードマップを合わせるために、(今回発表された両チップの採用を)見送るつもりだと説明している。
「HPは自社製のチップセットを利用しており、日立、富士通、SGIでも同様だ」と、Insight64.comのアナリストNathan Brookwoodは述べている。「サーバ本体やマザーボードの供給をIntelから受けていなければ、高速バス採用のメリットはないだろう」(Brookwood)
FSBが高速化したことにより、プロセッサと各コンポーネント間のデータ転送速度は毎秒10.6Gバイトとなる。一方、現行世代の400MHz FSBの転送速度は毎秒6.4Gバイトとなっている。
「Intelでは通常、プロセッサとチップセットを同時に登場させている。Itaniumの場合は『McKinley』『Madison』、そして第2世代『Madison』といった複数の製品が存在した。それらはすべて、同一のチップセットと組み合わされていた。つまりこれは、Intelにとって本格的な移行となる」とBrookwoodは述べている。
IDCによると、Itaniumの売れ行きはこれまでパッとせずは、過去2004年には14億ドルだったという。だが、同社は9社のRISCベンダーのうちの8社、そして7社のメインフレームベンダーのうち6社が、メインフレーム級のItaniumベースサーバを販売していることから、いまだ楽観的な見方を崩していない。同社は、科学、石油、ガス、政府などの分野に向けてItaniumの新バージョンを売り込んでいく計画だ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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