サンフランシスコ発--Intelがものすごい勢いでデュアルコアチップの開発に取り組んでいる。
同社では現在、サーバ、ノートPC、デスクトップ、ネットワーク機器向けに、あわせて15種類のマルチコアチップを開発していると、同社のSteve Smith(Digital Enterprise Groupバイスプレジデント)が、当地で開催中のIntel Developer Forumで行った講演のなかで明らかにした。
デスクトップ市場向けのデュアルコアチップ「Smithfield」(開発コード名)は、第2四半期に登場する。これとほぼ同時期に、デュアルコアのItaniumチップ「Montecito」(開発コード名)も登場することになる。
Smithfieldは、ゲームマニア向けのExtreme Edition Pentium 4チップとして市場に投入されるが、現在市場で出回っているシングルコアチップよりも遅い3.2GHzで動作し、800MHzのバスを搭載する。各コアにはそれぞれ1Mバイトのキャッシュが搭載されるが、これも既存のチップより少ない。Smithによると、Smithfieldは動作速度が遅く、キャッシュ容量も少ないが、コアが2つあることでパフォーマンスが向上するという。さらに、64ビットソフトウェアを動かせるSmithfieldは、現行のPentium 4 Extreme Editionチップと同じパッケージに収まるため、既存PCの設計をそのまま活かせるという。
「1年前にこれだけの性能を手に入れようと思えば、デュアルコアのワークステーションを購入しなくてはならなかっただろう」(Smith)
Intelは今年中に、ほぼすべての製品をデュアルコアに変更していく。同社によると、2006年には同社の販売するサーバチップの85%がデュアルコアになり、デスクトップやノートPC向けのチップも70%以上がマルチコア化するという。ただし、Intelでは引き続きシングルコアチップの製造も行っていく、とSmithは述べた。
同社が最初に発売するマルチコアプロセッサは、コアの数が2つになるが、将来登場してくるチップは4つ以上のコアを持つようになる、とSmithは言う。さらに、サーバ向けの製品をはじめとして、多くのチップでは各コアが複数のスレッドを同時に処理できるようになることから、全体のパフォーマンスが向上することになる。Smithによると、マルチスレッド化やマルチコア化はゲームマニアにもアピールするはずだという。通常、スレッドやコアが増えるとコンピュータが一度に処理できる作業も増え、個々のアプリケーションの実行速度も大幅に向上するからだ。
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