Silicon Graphics Inc.(SGI)は、約1年後に投入する高性能コンピュータAltixのプロセッサをIntelのデュアルコアItaniumに載せ替える計画だ。
SGIは、航空力学シミュレーションのような高性能技術計算向けのコンピュータを専門に開発しているが、同社では次世代Altixのリリース時期を、Intelが次世代Itanium「Montecito」(開発コード名)をリリースするタイミングに合わせる計画だと、同社のDave Parry(サーバ/プラットフォーム部門のシニアバイスプレジデント)は語った。Montecito版Itaniumは2005年後半に登場が予定されている。
現行のItaniumであるMadisonは、プロセッサコアが1つしかない。これに対し、Montecitoは、1つのCPUに2つのプロセッサコアが搭載されることになる。主要プロセッサメーカーはいずれも、このようなデュアルコアプロセッサをすでに提供しているか、もしくはリリースを予定している。
だがデュアルコアプロセッサを採用したシステムでは、フロントサイドバス(FSB)と呼ばれる信号経路の帯域を拡張する必要がある。現行のFSBでは、データをすばやく取り出すための十分な帯域幅を持ち合わせていない。SGIでは、この問題を解決するために、shub2というより高速なFSBを持つ新しいチップセットをMontecito用に開発したと、Parryは述べた。
SGIのマシンでは、システムのある個所から別の個所へとデータを転送するチップが多く使われているが、これらは新型Altixにも引き継がれる。具体的には、11月に登場したAltixの最新モデルに搭載されているBx2というルータチップが再び利用されることになると、Parryは述べた。
Intelは、Montecito発表から1年後に、Montvale(開発コード名)というさらに高速なプロセッサをリリースする計画だ。SGIでは、このプロセッサも利用するつもりであると、Parryは付け加えた。
ドイツのミュンヘンにあるライプニッツ研究センターは、SGIからAltixを購入することをすでに決定している。同センターでは、Montecitoを2500基使ったシステムを2006年前半に導入する予定で、さらに2007年春には3328個のMontvaleから成るシステムへとアップグレードする計画だ。このシステムは、57〜60テラフロップの性能を一定時間発揮できると、Parryは述べた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」