マサチューセッツ州バーリントン発--Sun Microsystemsは年内に、同社のUnixオペレーティングシステム「Solaris 10」を中心にしたオープンソースプロジェクトを立ち上げる。同社幹部が13日(米国時間)に明らかにした。
このプロジェクトを通じて、Sunのエンジニアやパートナー企業各社、その他のプログラマらはSolaris 10の開発に貢献できるようになる。Sunのソフトウェアマーケティング担当バイスプレジデント、Mark McClainによると、同社は現在顧客とSolaris 10のテストを行なっている段階で、年内には同ソフトを完成させるという。Sunはマサチューセッツ州バーリントンにある同社オフィスで行なわれた報道・アナリスト向けのSolaris 10に関する説明会で、このオープンソース計画を発表した。
Solaris 10は年内に完成予定の同社OSの大型改訂バージョンだが、これをオープンソース化することには、Solarisに対する人々の関心を高めるという狙いがある。このオープンソースプロジェクトは、特にコードに変更を加える能力のある開発者や学術関係者を対象としている、とSun幹部らは語った。
Sunはこのオープンソースプロジェクトによって、ボランティアのプログラマや学術関係者など、外部の開発者コミュニティとの結びつきを改善できるだろう、とMcClainは述べている。
「われわれは開発者コミュニティで活動する革新的なリーダーであることを忘れてしまった」(McClain)
Sunは現在、このプロジェクトの準備を進めている。Solaris開発に携わるエンジニアの一部は、社内ブログでこのプロジェクトをOpen Source Solarisと呼んでいる。
このオープンソースプロジェクトでは、SunエンジニアらはOSのコア部分の構築を行なう。Sunは今後のバージョンで他のプロジェクト参加者が提出した追加機能を選んで採用するが、一方で、Solarisが互いに互換性のないばらばらのバージョンに分裂しないようにする、と同社幹部らは説明した。Sunはこのオープンソースプロジェクトを、AppleのDarwinやRed HatのFedoraをモデルにしたものにすると、Sunのオペレーティングプラットフォームグループ・バイスプレジデント、Glen Weinbergは述べた。
Sun幹部によると、同社はこの準備の一部として、法律上の懸念を洗い出し、外部者から提供されるコードの採用に関するメカニズムを構築しているほか、このオープンソースプロジェクトの適切な運営モデルを議論しているという。デバイスドライバなどSolaris 10の一部は他の企業の所有物であるため、Sunはソースコードと共にバイナリの形でもコードの配布を行い、プロプライエタリなコードの内部にはアクセスできないようにする、とWeinbergは述べている。
この説明会に参加していたある顧客は、SunによるSolaris 10のオープンソース化を待ちわびていたと語った。ダートマス大学のシステムアーキテクトを務めるJames Dobsonは、Solarisを医療分野の用途に使っているが、同氏はコードの中味が公開されることで、Sunの顧客はサードバーティ製のオープンソースソフトとSolarisを一緒に動かす際に、これまでより楽になると語った。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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