Intelの状況の詳しい情報筋の話によると、同社が8月2日(米国時間)に発表を予定しているチップの1つに問題が見つかり、重要な通信技術の出足に影響が出ることになったという。
Intelおよび同社製チップを採用するサーバメーカー各社は、デュアルプロセッサ搭載サーバ向けの「Nocona」(開発コード名)というXeonプロセッサの発表を2日に予定している。しかし、「Lindenhurst」という入出力を処理する補助チップに、ごくまれにコンピュータを停止させる可能性のある欠陥が見つかったと、複数の情報筋が述べている。Intelでは、この問題発覚を受け、Noconaチップ搭載サーバでは、新しいPCI Express規格のアダプタカードの使用を控えるよう注意を促すことになる。
情報筋によれば、この問題が解決されるのは、Lindenhurstのアップデート版が登場する今年第4四半期になりそうだという。それまでの間、各社から出される新サーバの購入を検討する顧客には、2つの選択肢が残される。すなわち、旧型のインターフェイスであるPCI-Xを使用するか、もしくはこの問題の影響を受けないことが確認されたアダプタを使うかのどちらかになる。なお、今回発表される新サーバは、Intelチップとしては初めて64ビット機能をサポートしたモデルを搭載するものだ。
Intelは、未発表の製品やLindenhurstの不具合について、コメントを控えた。だが、同社の計画に近い筋によれば、Intelは8月2日の製品発表時にこの問題を公表する予定だという。
今回見つかった問題は、Intelにとって最新の失態となる。Intelはこの日、フラッグシップ製品である3.6GHz版のPentium 4が供給不足であることと、当初の計画では年内に出荷するとしていた4GHz版が来年まで登場しないことを正式に認めたばかりだった。
Intelは今年に入って、ノートPC向けのDothanプロセッサと、それに続くAlvisoチップセットでも発売の延期を経験している。同社はまた、マルチメディア機能を強化したデスクトップ向けチップセットGrantsdaleの一部をリコールしてもいる。
Intel最高経営責任者(CEO)のCraig Barrettは、先週全従業員に向けてメールを送り、こうした製品開発の遅れを解決し、パフォーマンスを改善するよう変革を呼びかけた。
デュアルプロセッサ構成のサーバは、Intelが同社のルーツであるデスクトップPCからの拡大を目指すなかで、大きな成功を収めている分野だ。Intelベースのサーバが高性能になり、重要な役割を担うようになっていることから、同社はテストや認定に関して厳しい基準を課すようになっている。
Intelは、6月にNocona版のXeonを搭載したワークステーションを発表している。
Noconaチップは64ビット拡張により、4Gバイト以上のメモリ空間を利用しやすくなっており、またAdvanced Micro Devices(AMD)のサーバ向けプロセッサであるOpteronがすでに提供しているのと同等の機能を実現する。Red HatやSuSEから出ているLinuxでは、この拡張機能がサポートされるものの、MicrosoftはWindowsでのサポートを2005年前半まで延期すると発表した。
PCI Expressは、ネットワークやストレージ、グラフィック用などのカードをコンピュータに挿入する際に使用される通信技術である。同技術は、12年にわたって使われ続けているPCIの後継規格となるものだ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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