Intelは数週間以内に、新世代Pentiumプロセッサを一気に発表する計画だが、その中にノートPC用の次世代チップは含まれないことになりそうだ。
同社が米国時間14日に明らかにしたところでは、次期バージョンのノートPC向けPentium Mプロセッサ「Dothan」の発売を、回路設計変更のために延期したという。
これまで、Dothanは2月中旬にデビューすると見られていた。だが、Intel社長のPaul Otelliniは、同社の第4四半期決算を報告した14日の電話会議の中で、このチップの出荷は2004年の第2四半期になったと語った。
Otelliniによると、チップの製造を妨げる問題が実証テストで明らかになったという。Dothanは、Intelが90ナノメートルプロセスで製造する初めてのチップにあたる。
Otelliniの話では、この問題はDothanのパフォーマンスには影響しないものの、回路の再設計が必要となり、そのため前四半期の出荷開始目標が達成できなくなったという。Intelは、社内で「ステッピング」と呼ぶ修正を、同チップの新バージョンに施すことになる。
「回線を再設計し、修正の結果きちんと動作するようになったチップも既に完成している。当面は、Pentium Mの既存バージョンを使ってすべての供給責任を果たす。(第1四半期の)売上高にも、年内の90ナノメートル(製造プロセス)の立ち上げにも、大きな影響はないと見ている」(Otellini)
Intelは次期Pentium 4チップであるPrescottを第4四半期中に出荷することができた。Prescottも同社が初めて90ナノメートルプロセスで製造するデスクトップPC向けプロセッサで、製品は来月初めに登場する予定だ。
Intelによると、PrescottとDothanは、クロックスピードなどのパフォーマンスが向上しているという。しかし、両チップの特性で重要なのは、同社が製造コストを引き下げられる点だという。両チップはIntel最新の90ナノメートルプロセスで製造されるため、ダイサイズが小さくなる。Otelliniによると、そのおかげでIntelは現行の130ナノメートルプロセスで製造されたチップと比較して、サイズを縮小しつつパフォーマンスを引き上げることができたという。
Otelliniによると、チップ製造に使うシリコン製基板のウエハに大型の300ミリメートルを採用し、さらにはダイサイズまで縮小したことで、Intelはチップの製造単価を引き下げ、今後数年間にわたって製造コストを引き下げられるようになるという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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