米国時間19日に当局に提出された文書によると、MicrosoftはLindowsとの間で長く争っていた商標をめぐる訴訟で、同社に2000万ドルの和解金を支払うことになったという。
Lindowsが米証券取引委員会(SEC)に提出した書類には、この和解金と引き換えに、Lindowsは「Lindows」の名称を放棄し、関連するウェブドメインをMicrosoftに引き渡すと記されている。Lindowsは先ごろ、欧州での商標訴訟の結果を受け、同社製品のほとんどを「Linspire」に名称変更していた。
Microsoftの関係者にコメントを求めたが、すぐには応じられなかった。Lindowsの関係者は、19日に発表する予定の声明以外にはコメントを発表しないと述べている。
Lindowsの創業者Michael Robertsonが、Microsoftの支配的なWindowsオペレーティングシステム(OS)の見た目や使い心地を真似たLinux OSをリリースすると、Microsoftはまもなく同社を相手取った訴訟を起こした。Microsoftは、Lindowsの名称がWindowsの商標を侵害していると主張。一方Robertsonは、「window」はMicrosoftが主張するはるか前から、一般的なコンピュータ用語となっており、この商標は無効だと主張していた。
両社の商標をめぐる訴訟は、米国内では2年以上も長引いていた。裁判所は、Lindowsに対する差し止め命令を拒否し、複数の事がらでLindowsを支持する判断を示していた。
Microsoftは、米国外でのほうがより大きな成功を収めている。同社は欧州の複数の裁判所で差し止め命令を勝ち取り、Lindowsの大半の製品名をLinspireに変更させた。
SECへの提出書類によると、Lindowsは16日に結ばれた和解契約に従い、製品の名称変更を完了させるという。同契約は、9月14日までにLindowsが企業名を永久的に変更し、また同社のすべての製品から「Lindows」の名称を削除するよう求めている。さらにLindowsは、Lindowsの商標保護を求める申し立てを全て取り下げ、この名称に関連する訴訟を全て放棄する。
この和解では、初期のLindows OSに含まれていたWindows Mediaコンポーネントについても触れられている。Lindowsは同社ソフトウェアから問題のファイルを削除し、かわりに「一部のWindows Mediaソフトウェアコンポーネント」に関して4年間限定で利用料無料のライセンスを受けることで合意した。
SECへの書類には、Lindowsが計画中の新規株式公開(IPO)の条件も記されていた。同社は1株あたり9〜11ドルで440万株を公開する予定だ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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