Microsoftは、同社のコンテンツ保護技術について、遅まきながらその詳細を明らかにした。今回新たに提供される機能には、著作権侵害の不可能なデジタルコンテンツを、携帯用デバイスやホームネットワークへ持ち込むことをねらったものがある。
社内で「Janus」という開発コード名で呼ばれているこの技術は、もともと1年前に登場する予定だったもので、NapsterやRealNetworksのRhapsodyなどの契約型音楽配信サービスで提供する楽曲を、携帯型のMP3プレイヤーでも再生できるようにするもの。毎月利用料を支払えば加入者が音楽を無制限に聴くことのできるこれらのサービスは、いまのところPCと連携するのが一般的だ。
しかし、新しいデジタル著作権管理ツールは、ホームネットワーク経由でストリーム配信されたコンテンツを保護する機能や、高品位テレビが搭載する従来のアナログ出力などの「危険」だと思われるデータ経路を遮断する機能まで搭載している。これは、デジタルテレビへの移行以前から映画スタジオが求めていた機能だ。
MicrosoftのWindowsデジタルメディアグループ・マネジャー、Jason Reindorpは、「今回リリースされた技術は、今後登場してくる新しいシナリオをすべて可能にしてくれる。われわれは、かなり全体的な視点に立って考えている」と説明している。
Microsoftは、AOL、Dell、Disney、Napster、そしてMotorolaの子会社であるFreescaleなどの企業が、この新技術を採用することに同意したと語った。
Microsoftは、新しいコンテンツ保護技術を着実にリリースしていけば、自社のオーディオ/ビデオフォーマットがデジタル音楽・映画配信の標準になるのに役立ち、結果的にWindowsオペレーティングシステムや関連製品の売上と普及につながると信じている。
同社は自社フォーマットを使ってオンライン配信されるコンテンツの数を増やすべく、音楽レーベルや映画スタジオを取り込むために、数年前から相当な時間と資金を投入してきた。いまのところ、主要な音楽レーベルや映画スタジオが正規に認めたオンラインサービスの大半が、実際にMicrosoftのフォーマットを採用している。
それでも、自社独自のコピー防止フォーマットで音楽を配信するApple ComputerのiTunes Music Storeのほうが、Microsoftの技術を採用したどのサービスよりもはるかに高い人気を維持しており、iTunesは有料音楽ダウンロード市場の70%のシェアを確保している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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