米Sun Microsystemsは、同社のオペレーティングシステム(OS)Solaris x86の評価版を公開した。できるだけ多くのユーザに同OSを手に取ってもらうことがねらいだという。
Sunはこれまで、Solaris x86の評価版を20ドルで提供していた。Solaris x86は、米Intelまたは米Advanced Micro Devices(AMD)のプロセッサで動作するサーバ向けのバージョンである。同社は、12月9日(米国時間)から同OSのダウンロードへの課金を廃止した。
同社は声明の中で、「これにより、米ドルで支払いができないアジアやヨーロッパのたくさんの顧客が、Solarisを簡単にダウンロードできるようになる。SunがAMDとの提携を発表すると、新たにその使用を考えている顧客や、試験的に使いたいユーザが、32ビットおよび64ビットプラットフォーム向けのSolaris x86をすぐに手に入れられるように、ダウンロードの方法を改善すべきだという要求が、世界中で急速に高まった」と述べている。
SolarisまたはSolaris x86を業務に使用したいという顧客は、評価の後にいずれかのOSを購入できる。Sunはすでに、UltraSparcプロセッサで動作するサーバ向けのSolaris評価版を、無料で提供している。
同社は昨年、Solaris x86の開発を停止すると発表したが、顧客からの苦情が多かったため、やむを得ずこれを再開していた。
同OSはいま、Sunの復活戦略において重要な役割を担っている。同社は従来、Solarisの標準的なバージョンが動作するUltraSparcプロセッサを搭載したサーバを販売し、売上や利益の大半を得てきた。
しかし、顧客企業の側では、LinuxやWindowsが動作するIntelのXeonやAMDのOpteronなどのx86プロセッサを搭載した、低価格なサーバに対する関心を急速に高めてきている。
Sunは、この市場の流れに逆らわずに、OpteronプロセッサとSolaris x86を搭載したサーバを、積極的に市場へ投入し始めた。同社では、増大するx86サーバのインストールベースを利用して、プロビジョニングやマネージメント用のツールなど、他のソフトウェア製品の販売し、そこから利益を得ようとしている。
x86製品シリーズに対するSun幹部のためらいもまた、すっかり払拭された。同幹部は今や、x86製品シリーズの重要性を積極的に売り込んでいる。
同社では、Linux搭載のサーバも販売しているが、Solaris x86の販売促進をより積極的に進めている。
Sunのソフトウェア部門のバイスプレジデントであるJonathan Schwartzは9月、「Linuxの大きな魅力は、Intelのプロセッサで動作することだ」と述べている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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