米Micron Technologyは8日(米国時間)、コンピュータ用メモリの新世代にあたる、DDR2チップの量産を開始していることを明らかにした。
Micronの幹部は5日、同社では現在DDR2チップをメモリモジュールに組み込んでいると語った。また、最大4GBにもなるこれらのモジュールを、すでにチップメーカーの米IntelやいくつかのPCメーカーに対して出荷していることも付け加えた。
DDR2メモリは、DDR SDRAM(Double Data Rate Synchronous Dynamic RAM)の後継規格にあたり、DDRよりも高性能で消費電力が少ない。この規格を策定したのはJEDECコンソーシアムだ。同規格は、DDRと比べてデータ転送量が多く、Micronによれば、高速プロセッサを搭載したコンピュータでは全体的な性能の向上を約束するものだという。
今回のMicronの動きは、3月の韓国SamsungによるDDR2生産開始の発表に続くもので、デスクトップPCやノートPC、サーバに新しいメモリ技術を採用しようという、PC業界の流れの一部である。DDR2がもたらす性能の向上は、コンピュータメーカーと消費者の双方にアピールすると見られている。
現在自社製品にDDRを使用しているPCメーカーは、DDR2への移行を2004年前半にも開始すると見られている。Intelは2004年全般を通じて、自社の新しいチップセットにDDR2を追加することで、この新技術への意向を加速させると見られている。
Micronや他のメモリメーカーは、DDR2の価格を(DDRに比べて)高く設定できるはずで、それがこうした半導体メーカーの売上と利益を押し上げることになるだろう。PC市場で不況が続く間、メーカー各社は競争力を維持するために大幅な価格の切り下げを迫られた。ただし、在庫縮小と景気の回復により、メーカー各社は今夏価格を引き上げている。
「われわれの予想では、DDR2のメガビット当たりの販売価格は、DDRが初めて登場した時と比べて、相当高くなる」とMicronではコメントしている。
DDR2は、Intelが支持を表明しているため、急速に導入が進み、多くのPCメーカーがこのメモリを搭載したマシンを提供するようになると見られている。ただし、DDR2を採用するのは、初めはハイエンドコンピュータに限られるかもしれない。さらに米Advanced Micro Devices(AMD)もDDR2を支持することになりそうだ。同社では来年DDR2を採用すると見られており、また多数の名のあるメモリメーカーやチップセットメーカーでも同様の動きが予想されている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス