ストレージメーカーの米EMCは、コンテンツ管理ソフトウェアメーカーの米Documentumを買収する予定で、買収価格は17億ドル相当となると、両社が14日(米国時間)に発表した。
Documentum幹部によると、カリフォルニア州プレザントンにある同社の売上高は、四半期ベースで連続8期目のプラス成長を達成する見込みで、今年第3四半期の売上高は7350万ドルであった。これは、前年同期の売上高5630万ドルを31%上回る数字だ。
EMCの最高経営責任者(CEO)、Joe Tucciは電話会議の中で、EMCはソフトウェア関連事業の基盤作りと、いわゆるILM(インフォメーション・ライフサイクル・マネジメント)に関する顧客への提供能力を、Documentumの買収により増強させると語った。ILMとは、コンテンツの作成から保存、削除までのプロセスにおいて、データの保存を、データがストレージに到達した時間順ではなく、ビジネス上のニーズに合わせて整理する手法である。
「コンテンツ管理は、ILM戦略の方向性にぴったり合致する」とTucciは言う。「構造化されていない文書は、全情報の大部分を占め、また現在急増中でもあるが…きちんと管理されていない」(Tucci)
EMCは、ILM強化戦略の一部としてソフトウェア事業を推し進めている最中で、この7月には、バックアップリカバリーシステム開発元の米Legato Systemsとの間で13億ドル相当の株式交換方式による買収に合意している。Legatoとの株式交換は今期中に完了する予定だ。
Tucciによると、EMCはLegato及びDocumentumを吸収することで、EMCのソフトウェア関連事業の売上高を、2005年までに総売上高の30%に引き上げるという目標の達成が可能になるという。Tucciの見積もりでは、EMC、Documentum、Legatoの3社は、この1年間で合計20億ドル以上の売上高をソフトウェアライセンス事業及びサポート事業から上げている。
業界ウォッチャーによると、今回の買収のニュースに意外性はないという。Legato買収後、EMCが企業向けコンテンツ管理ソフトウェアの分野でも類似の買収を行う相手企業を探していたことは有名になっていたからだ。Forrester Researchのアナリスト、Anders Lofgrenは、今回のEMCとDocumentumの合意が、企業向けコンテンツ管理アプリケーションとストレージ技術が結びつきを強めている傾向を示していると説明している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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