米Apple Computerは、Power Mac G5を大口顧客に納品した。Virginia Polytechnic Institute and State Universityは2日(米国時間)、1100台のPower Mac G5を、現在構築中のスーパーコンピュータ・クラスタの一部に使うことを認めた。
Virginia Techという通称でよく知られる同大学は、過去数カ月間にわたって、Appleと共同で、巨大コンピュータクラスタのセットアップに取り組んできたという。デュアル2GHzマシンのPower Mac G5は、先月から届き始めたと同大学では話している。
「Virginia Techのアイディアは、自家製クラスタをベースにした国内有数のスーパーコンピュータを構築しようというものだ」と、同大学工学部長Hassan Arefは声明のなかで述べている。
Appleは、特定の教育機関を優先する方針にシフトし、今週一部の顧客に対して、デュアルプロセッサ搭載のPower Mac G5の納品が遅れる旨を通知している。
現在、世界のスーパーコンピュータ・ランキングにはMacはひとつも入っていないが、新たに構築されるクラスタは、このリスト入りを狙った設計がなされている。Virginia Techでは、ナノスケールの電子工学や化学、空気動力学、分子静力学、計算音響学、分子モデリングなどの研究にクラスタを利用していく。この詳細については、Macファンの運営するThink Secretサイトが最初にレポートした。
クラスタ内のサーバは、24台の米Mellanox Technologies製高速Infinibandスイッチで接続される。Infinibandはサーバおよびストレージメーカーのコンソーシアムが開発した規格で、Miranetなど市販の他の内部接続技術よりも帯域幅が広く、コストも安いことが多い。
「(Infinibandは)プロプライエタリな内部接続技術の性能を基本的に超えている」とMellanoxのマーケティング担当バイスプレジデント、Dana Krelleは述べている。
またこのクラスタは、米Emerson Network Powerの1部門であるLiebertの冷却システムと、米Cisco Systems製ギガビット・イーサネットスイッチも使用している。
クラスタリング技術は、巨大なプロジェクトを処理するため、小型のサーバを数百、数千台規模で接続するもので、大型コンピュータ開発のバックグラウンドを持つ米IBMや米Crayといった企業以外にも、スーパーコンピューティング市場への道を開くものとなった。米Dell Computerは、Cornell Universityなどの研究機関へのクラスタ販売で、トップクラスの企業にのしあがっている。またLinux Networxは、Los Alamosなど米国の国立研究所へのシステム導入契約を勝ち取っている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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