米Microsoftは7日(米国時間)に発表したプレスリリースの中で、ネットワーク接続ストレージ(NAS)市場におけるWindowsのシェアが、第1四半期の8%から41%に上昇したと発表した。この発表は市場調査会社IDCのデータを引用する形で行われ、同社のアナリスト、Brad NisbetがMicrosoftの躍進の事実を認めた。Nisbetは、NAS市場におけるWindowsのシェア拡大の一因として、Dell ComputerがNAS専用OS「Microsoft Windows Powered NAS」を搭載したストレージを発売した事実を挙げている。
しかしNisbetは、Windows Powered NAS搭載機はローエンドになりがち、と警告する。Nisbetによると、2002年のNAS全出荷台数に占めるWindows Powered NAS搭載機の割合は32%だったが、利益は全体のわずか12%に当たる14億9000万ドルにすぎなかったという。NASとはEthernetなどのローカルエリア・ネットワーク(LAN)を経由し他の機器に接続するストレージを指す。
Nisbet によると、Windows以外のOSを搭載するNASを販売している企業にはSnap Appliance やNetwork Applianceなどがあるという。
Microsoftは規模の大小を問わず多くの企業がWindows Powered NAS搭載機を採用したことが、シェア拡大につながったと分析している。「優れた信頼性と経済性を備えたWindows Powered NASを採用する企業が増えている」とMicrosoftの企業向けストレージ部門の製品管理担当ディレクター、Zane Adamは語る。「1000ドルを切る新型のWindows Powered NAS搭載機で、(中小企業向け)市場においても我々はシェアを拡大し続けている」(Adam)。
NAS技術は小規模企業や大企業内の作業グループでよく利用される。IDCによると、2003年第1四半期の外部ディスク・ストレージ・システムの出荷総額は32億ドルで、そのうちNASの占める割合は11%だった。これに対しSAN(Storage Area Network)向けストレージ機器は全体の47%を占めた。SAN向けストレージは一般にFibre Channelプロトコルなどを介してサーバコンピュータに接続される。また1台のサーバにのみ接続される直接接続ストレージ(DAS)機器は全体の42%だった。
Microsoftは新市場開拓の取り組みの一環として、ストレージ市場への進出を検討してきた。最近同社はストレージ大手のEMCとの提携を発表した。EMCは今後Windowsを搭載したローエンドNAS製品を販売することで合意した。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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