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マイクロソフト、スパコン用OS「Windows Server HPC Edition」開発に着手

2004/05/25 10:29
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 Microsoftは、高性能コンピューティング向けのWindowsの構築計画を開始した。この動きは、Linuxの牙城に対する直接的な攻撃と見られている。

 かつてはCrayなどが開発する巨大かつ高価なマシンが必要とされていた高性能コンピューティング分野だが、ローエンドマシンを使ったクラスタの登場により状況が変わりつつある。長い間オペレーティングシステム(OS)分野で首位を維持しているMicrosoftにとってこの流れはチャンスと考えられるが、ただし実際にはLinuxの方が、こうしたクラスタに使われるソフトウェアとして好まれている。

 そこでMicrosoftは、この状況に対応するために、High Performance Computing(HPC)チームを組織し、「Windows Server HPC Edition」という新バージョンのOS開発計画を進めている。この取り組みの責任者にはKyril Faenovが就任しており、Microsoftは新たにマネージャーやプログラマ、テスターらの求人募集を行っている。

 Microsoftは、高性能コンピューティング市場において、大きな課題を抱えている。そして同社自身もそのことをよく認識している。

 「この重要な市場で、すでにがっちりと食い込んでいるLinuxやオープンソースソフトウェアを相手に勝利を収めるには、創造性や技術革新、作戦遂行のスピード、そしてハードウェア/ソフトウェア両分野のパートナーおよび学術分野のパートナーらとの密接な協力が必要だ」と、同チームが掲示したアカデミックパートナーシップ担当プログラムマネージャーの採用情報には記されている。

 Windows Server開発を率いているMicrosoftシニアバイスプレジデントのBob Mugliaは、先頃行われたインタビューのなかで、高性能コンピューティングクラスタの構築と、PCの使用されていない処理能力の有効利用という2つの分野に、同社が特に関心を寄せていると述べていた。

 Microsoftは高性能コンピューティング市場では比較的後発となるが、同社には次のようないくつかの強みがあると考えられる。

  • Windows HPC Editionが動作するマシンは、デスクトップコンピュータとシームレスに接続し、たとえばExcelで計算している金融アナリストなどに、瞬時に処理能力を提供できるだろう、とCornell Theory CenterのCTO(再考技術責任者)David Lifkaは述べている。同センターはMicrosoftの高性能コンピューティングに関するパートナーとなっている。
  • Microsoftは、広く賞賛されている同社のプログラミングツールの特別バージョンを開発できる、とSan Diego Supercomputing Centerでグリッド・クラスタプログラム担当ディレクターを務めるPhil Papadopouloは指摘している。「専用の統合開発環境があれば、Windowsでのアプリケーション開発もずっと容易になるはずだ。Microsoftにはこうした仕事を行なうだけのマンパワーがある」(Papadopoulo)
  • Microsoftはまた、人気の高い同社のSQL Serverデータベースソフトに手を加え、高性能システム上で動作させることもできる。来年発売のSQL Server次期大型バージョン「Yukon」(コード名)は、非常に大規模なデータベースをサポートするほか、クラスタシステム上でも稼動すると同社はすでに表明している。
  • さらに同社は、デスクトップバージョンのWindowsに専用のソフトウェアを組み込み、PCの処理能力をかき集めて利用できるようにすることも可能なため、企業は自社で保有する コンピュータをさらに有効活用できるようになる。これは製薬分野の研究やマイクロチップの設計などのタスクに応用可能な技術だ。
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