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「買収したグリッド技術を使う他社とは違う」:富士通、IT基盤のトリオーレを強化

2003/12/01 17:29
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 富士通は12月1日、同社の統合運用管理ソフトウェア「Systemwalker」に、ITリソースの可視化、自律運用を行う製品を追加した新バージョン「Systemwalker V11」を同日より販売すると発表した。同社ではSystemwalkerをITプラットフォーム「TRIOLE(トリオーレ)」の中核をなす存在として位置付けており、これによりグリッドコンピューティングの実現を目指す。

 Systemwalkerは1996年の販売以来、年率30%増で出荷数が伸び続けているといい、2003年9月末の出荷数は296万本、ユーザ数は2万1400社に上るという。

 今回新たに追加されたのはITリソースの仮想化とシステムの稼働状況の可視化を行う「Systemwalker Resource Coordinator」と、エンドユーザーから見たサービス品質の状況を可視化する「Systemwalker Service Quality Coordinator」の2製品。サーバやストレージなどを仮想化することで、システムの負荷変動に合わせてリソースを割り当てることが可能になる。また、システムの可視化により、トラブルが起こった時に問題の発生個所とシステム全体への影響範囲をすぐに把握できるようになるという。

富士通 経営執行役 ソフトウェア事業本部長の棚倉由行氏

 「TRIOLEは今まで(システムを)モデル化することで短期構築、安定稼働を実現することに力を入れていた。この点は今後も訴求していくが、今後は変化するビジネス環境に合わせて安定稼働するIT基盤の構築に取り込んでいく」(富士通 経営執行役 ソフトウェア事業本部長の棚倉由行氏)

 今回の新製品によりサーバの導入や追加にかかる時間を約3分の1に短縮できるほか、トラブルの復旧時間も3分の1程度に減らせるという。すでに同社の子会社であるニフティにおいて導入を進めており、全URLのサービス状況を可視化して管理できるようにしたほか、サービスを停止することなくパッチを自律的に適用するといったことが可能になったという。

 グリッドコンピューティングやユーティリティコンピューティングと呼ばれる分野は現在多くの企業が参入している。IBMのオンデマンドコンピューティングやHewlett-Packardのアダプティブエンタープライズ、Sun MicrosystemsのN1、NECのVALUMO、日立製作所のHarmonious Computingなどだ。

 こういった他社との違いについて富士通 ソフトウェア事業本部 運用管理ソフトウェア事業部長の鈴木恵司氏は、「他社の動きとしては2つの流れがある。1つはプロビジョニングなどの技術を持つ企業を買収して製品化する流れ、もう1つは現状の統合運用管理ソフトに業務管理機能やポリシー管理機能を追加する流れだ。しかし富士通は、ハードウェアやクラスタリングソフトなどと密に連携し、全体の統合管理アーキテクチャを作った点が他社との大きな違いだ」と語り、自社で開発した技術を使ってシステムの導入から保守までを扱う点が強みだとした。

 「Systemwalker Resource Coordinator」の価格は144万円からで、2004年1月末に出荷を開始する。「Systemwalker Service Quality Coordinator」の価格は84万円からで、こちらは2003年12月末に出荷を開始する予定。富士通は今後3年間で、Systemwalker全体で280万本の販売を計画しているという。

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