デビューから数カ月経った今でも、「Nexus 7」は優秀なタブレットだ。今回は8Gバイトモデルはなくなり、もっとも廉価なモデルは199ドルの16Gバイトモデルになった。249ドル払えば32Gバイトモデルが手に入り、HSPA+がある32Gバイトモデルは299ドルとなっている。
Nexus 7の発売以降、注目を集める3つの小型タブレットが発売された。「Kindle Fire HD」、「iPad mini」、そして「Nook HD」だ。これらのタブレットには、それぞれ独自の強みがある。どれを選ぶべきかは、ユーザーのニーズによって決まる。
しかし、その安さとバッテリ持続時間の長さ、シャープな画面、完全でオープンな「Android 4.2」環境などの要素によって、Nexus 7は今購入できる中で、ベストの小型タブレットだと言えるものになっている。
SIMカードスロットが新たに付いたことと、若干重くなったことを除けば、HSPA+版のNexus 7は、初代のWi-Fiのみのバージョンと見た目も感触もほとんど同じだ。Nexus 7は巷に数多く出回っている黒いタブレット製品群にバリエーションをもう1つ追加するものだ。とは言うものの、大半のタブレットが同じような見た目となっているなかで、Nexus 7は頑張ってオリジナリティを出していると言えるだろう。ひときわ目を引くのが、Acerの「ICONIA TAB A510」で採用されているものとよく似た、皮製のようで滑りにくい質感の背面である。そして、「nexus」と「ASUS」というロゴがエンボス加工されている。大したことには思えないかもしれないが、こういったちょっとしたこだわりをデザインに取り込むことで、Nexus 7は私が今までに使ったことのあるタブレットのうちで最も快適なものに仕上がっている。
次はベゼル(枠)だ。タブレットの画面を縦長の状態(ポートレートモード)にして見た場合、左右のベゼルはすっきりと幅の細い仕上がりになっているものの、上下のベゼルは私がいつも使っている7インチタブレットよりも太い幅となっている。ベゼルが太いと、タブレットの画面を横長の状態(ランドスケープモード)にして使用する際、親指を置くスペースができるという点で重宝するものの、私の好みからすると少し太すぎ、タブレットの形状が実際以上に細長く感じられてまう。
Google Nexus 7 |
Amazon Kindle Fire HD |
Barnes & Noble Nook HD |
Apple iPad mini |
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重量(ポンド) | 0.75(約340g) | 0.87(約395g) | 0.69(約315g) | 0.68(約308g) |
横(インチ) | 7.8(約198.5mm) | 7.6(約193mm) | 7.65(約194.4mm) | 7.87(約200mm) |
縦(インチ) | 4.7(約120mm) | 5.4(約137mm) | 5(約127.1mm) | 5.3(約134.7mm) |
厚み(インチ) | 0.4(約10.45mm) | 0.4(約10.3mm) | 0.43(約11mm) | 0.28(約7.2mm) |
左右のベゼル(インチ) | 0.8(約20mm) | 0.9(約23mm) | 0.3(約7.6mm) /0.5(約12.7mm) |
持ち心地について言えば、Nuxus 7はKindle Fire HDよりは目に見えて軽いが、iPad miniやNook HDほど軽くはない。厚みはKindle Fire HDとほぼ同じで、Nook HDよりは少し薄いが、iPad miniの薄さには敵わない。
Nexus 7を縦持ちにして正面から見ると、上部ベゼル(ディスプレイの縁からボディの端までの枠のスペース)の中央に1.2メガピクセルの前面カメラがあるが、目立った特徴はそれだけだ。右側面の上側には電源・ロックボタンがあり、そのすぐ下に音量ボタンがある。右側面を下にたどって、下側面に入ってすぐの場所にヘッドホンジャックがあり、下側面の中央にはMicro-USBポートがある。背面から見てそのポートのすぐ上には、水平に2インチの長さのスピーカスリットが配置されている。また、このタブレットのHSPA+版には、左側面の中央にSIMカードスロットが設けられている。
とは言うものの、これで全部だ。拡張ストレージ用のスロットもHDMI出力端子も背面カメラも搭載されていない。こういったものを排除することで、コストの削減が図れるだけでなく、タブレット初心者にとってNexus 7をずっと取っつきやすいものにしているわけだ。
「Android 4.1」が入っているWi-Fi版のNexus 7を見たことがある人なら、バージョン4.2がどのようにものかは予想がつくはずだ。その感触は前バージョンと同じく、コントロールされたピントが合ったものだが、一般的なAndroidタブレットのインターフェースに比べると、初心者に難しい印象は和らいでいる。また、以前の実装に比べると、やや窮屈さはなくなっている。
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