Microsoftの最高経営責任者(CEO)であるSteve Ballmer氏は1月にラスベガスで開催されたConsumer Electronics Show(CES)で、同社の「Metro」ユーザーインターフェースの重要性について周知する必要があることをすべて話した。
Ballmer氏の基調講演は事実上、「Metroパーティー」だった。同氏は、「Windows Phone」の洗練されたタイルベースのインターフェースを披露し、その後、次期OSの「Windows 8」でMetroを再びアピールした。Metroは、「Xbox LIVE」のリリース済みバージョンのデモにも登場した。さらに、Metroの特徴である長方形は、Ballmer氏の「Power Point」スライドでも使われた。
Ballmer氏はラスベガスで、「Metroは、この新しい魔法をわれわれのユーザーの体験すべてに広めるだろう。したがって2012年、次は何かと聞かれれば、答えはMetro、Metro、Metroだ」と述べた。
2009年前半、Microsoftが独創性のない「Windows Mobile」事業に見切りを付けて新しいものに挑戦することを決め、それから約1カ月で登場させたことを考えれば、このユーザーインターフェースの出来は上々だ。Microsoftは、同社の個性を打ち出しつつ、Appleの「iOS」や「Google」のAndroidの魅力に対抗できるものを作り上げるため、同社で最高のユーザーエクスペリエンスデザイナーたちで構成されるチームを結成した。
ただし、そのチームは単に新しいWindows Phoneインターフェースの中核部分を作り上げただけではなかった。同チームは、デザイン原則を考え出し、それは、Microsoftの主要な消費者向け製品群の新しいルックアンドフィールの礎となった。
Windows Phone Design StudioのゼネラルマネージャーであるAlbert Shum氏は、「それは信念だ」と述べた。
MetroがWindows Phoneの枠をはるかに超えて拡大していることは、その血筋が「Zune」デジタル音楽プレーヤーまでさかのぼれることを考えると、なおさら特筆すべきことだ。同音楽プレーヤーは、酷評を浴び、Appleの「iPod」の強大な力の前に敗れ去っている。ただ、「Zune HD」が登場したとき、大半の消費者は同製品を無視したとはいえ、そのシンプルで洗練されたユーザーインターフェースは批評家から称賛された。Metroのデザイナーは、何年も前に開発されたMicrosoftの「Encarta」百科事典ソフトウェアや「Windows Media Center」インターフェースも参考にした。
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