先行きの全く見えない状況の中、新興企業のImeemが、新しいビジネスモデルを考え出したとして評判になっている。そのビジネスモデルは、大手レコード会社から受け入れられ、音楽ファンも多数引きつけたというのだ。
ソーシャルネットワークサイトとして知られるImeemは、広告モデルによる音楽ビジネスの最有力候補として、あたかも突然頭角を現したかのようだ。メディアが注目し始めたのは、Imeemが2007年12月にUniversal Music Groupと契約を締結し、すべての大手レコード会社とライセンス契約を結んだと発表してからだった。また、Imeemはビデオ分野にも参入する。
約70人の従業員を抱えるImeemは米国時間1月8日、「The Daily Show with Jon Stewart」やVH1が放映する「Best Week Ever」など、Viacomが保有するテレビ番組のストリーミング配信を開始すると発表した。
Universal Music Groupのデジタル部門バイスプレジデントRio Caraeff氏は2007年12月、The New York Times紙に対し、「われわれは(ストリーミング音楽が)爆発的に普及すると考えている」語っている。「広告付きストリーミング配信というビジネスモデルが、大企業にも小規模企業にも採用され、持続的に拡大することになると思う」
Imeemによると、同社との提携からレコード会社が得られるものは、2000万人のユニークユーザーと接点を持ち、1カ月あたり100万人単位でビジター数が増え続けているサイトを利用する機会だという。Imeemはまた、広告収入をレコード会社と分け合う。さらに、楽曲の配信方式はストリーミングのみなので、レコード会社は著作権侵害を心配する必要がない。ダウンロードはできないので、PtoPネットワークで共有されることもないのだ。
ダウンロードができない代わりに、Imeemのユーザーは、広告さえ気にしなければ、PCやMac上で無制限に音楽を聴くことができる。これは、ソーシャルネットワーキングサイトにとって前例のない音楽発見ツールになる。
音楽の購入を希望するユーザーのために、ImeemはiTunesやAmazon.comのダウンロードストアへのリンクも提供している。
GartnerのアナリストであるMike McGuire氏とAndrew Frank氏は、2007年12月の報告書で次のように書いている。「Imeemが大手レコード会社と配信契約を結んだことにより、オンラインミュージック市場が本格的に仕切り直される。特に重要なのは、Imeemが、オンラインミュージック市場で支配的なiTunesを無視したり排除したりしようとしていない点だ」
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