無料の音楽サイトである「SpiralFrog」が米国時間9月16日に待望のデビューを果たした。同社はサイト立ち上げに奮闘していたが、サービス開始は不可能という声も一部から出ていた。
SpiralFrogは広告ベースの音楽ストアで、サービス開始時のカタログとして、4大レーベル中最大のUniversal Music Groupとインディーズレーベルなどから楽曲77万曲、音楽ビデオ3500本をそろえた。
SpiralFrogが無料音楽サイトを開設する計画を発表したのは2006年8月のことだ。メディアは当初、広告モデルをとるこの無料サイトは、Appleの「iTunes」キラーになるだろうと騒いだ。しかしニューヨークに本拠地を置く同社は12月、幹部の再編を経験し、多くの資金を費やしてしまった。事業資金を確保するため、同社は事実上の負債にあたる担保付き約束手形を発効していた。
創業者のJoe Mohen氏によると、同社は財務問題を解消するにあたり、広告から発生する売り上げをあてにしているという。SpiralFrogが抱く構想は、違法なファイル共有に代わる合法の代替案を提供しようというものだ。
しかし、SpiralFrogはハンデのついた音楽ラインナップを克服できるだろうか?
同社に批判的な人たちは、SpiralFrogの音楽カタログは比較的規模が小さく、不十分だろうと予想していた。16日に同社のサイトをざっと見てみたところ、Billboardの週間トップ10のうちSpiralFrogでダウンロードできるのは8曲だった。
だが、Universalは世界の音楽市場の25%のシェアを持っていることから、SpiralFrogはまったくの孤立無援というわけではなさそうだ。
SpiralFrogの楽曲は、Windowsのデジタル著作権管理(DRM)技術をサポートしたすべての携帯端末でダウンロードが可能。ユーザーはダウンロードした楽曲を2台のデバイスに転送できる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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