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押さえておきたい「AIR」の肝--ウェブの強みをデスクトップに - (page 2)
ウェブ開発者にとってはメリット大
開発者にとってAIRのメリットはウェブ標準の技術だけで開発できる点だ。ウェブの技術がそのまま利用できるため、ウェブベースの開発者が簡単にデスクトップアプリケーションを作れるようになる。
AIRで使われている技術はHTML、Flash、PDFなど基本的なものばかり。だからこそ開発生産性が高く、ウェブのスピード感をデスクトップアプリケーションの開発にも活かすことができる。
AIRはHTMLやJavaScript、Flash、Ajaxなどのウェブ技術をブラウザからデスクトップに持ち出すための技術。それに対してマイクロソフトのWPFは逆のアプローチをとる。開発フローは、基本的にはSWFやHTML、JavaScript、JEPGなど通常のウェブサイトを構成する要素だけだ。それらを実際に流通させるインストーラファイル「.air」にパッケージ化する。試しにAIRアプリケーションのインストーラファイルの拡張子を「.air」から「.zip」に変えると、その中身を見ることができる。SWFファイルやアイコンなどが階層化されているが、これもウェブ開発者からすると非常になじみやすい。
ウェブアプリケーションは、“永遠のベータ版”といった具合にユーザーのフィードバックを得ながらサービスの精度を向上させられるが、AIRはそのような開発手法をデスクトップアプリケーションにも持ち込む。
例えばアプリケーションのバージョンアップもウェブアプリケーションと同じ感覚で行える。AIRアプリケーションはウェブの標準ファイルを組み合わせて動かしているため、画像の更新やロジックの追加などが簡単にできる。これもウェブ出身の技術であることのメリットだ。
DIgg創業者の新サービスもAIRアプリケーションを提供
PownceのデスクトップアプリケーションDiggの創業者であるKevin Rose氏が6月に立ち上げた新サービス「Pownce」もAIRで構築されたデスクトップアプリケーションを配布している。
PownceはTwitterライクなコミュニケーションサービス。テキストメッセージやリンク、ファイル、イベント情報などを個別の友人や友人全体、その他のユーザーに手軽に送ることができる。
ウェブサイト以外にデスクトップアプリケーションからもメッセージの投稿や閲覧が可能だ。
AIRを構成するコンポーネントは、HTML、PDF、SWFの3つ。ルートのアプリケーションを指定し、それがHTMLであればウェブサイトがそのままアプリケーションとして動くイメージ。ルートのアプリケーションがSWFなら、その中に埋め込まれているHTMLやPDFを含めたFlashのアプリケーションが動く。
重要なのは前者のようにFlashが組み込まれてなくてもアプリケーションが動くということだ。Flashに関わったことのない開発者でもアプリケーションを作成できるし、ウェブキットがはじめから含まれているため、Ajaxのフレームワークとの相性もいい。
将来的には携帯電話版も登場予定
AIRのインストーラーはWindows版が9MBと比較的ファイルサイズが小さい。アプリケーションが稼動するプラットフォームとしての普及を目指すにあたり、ランタイムのサイズも配慮されている。
AIRと他の脱ブラウザRIAランタイムとの比較ただ、ユーザーにランタイムをはじめにインストールしてもらえなければ、AIRは開発のプラットフォームとして魅力に乏しいものになってしまう。そのため、ランタイムとアプリケーションファイルをセットにして、OSごとの別パッケージにした配布形態も用意されている。
AIRの正式版は秋の終わりから冬のはじめくらいにリリースされるという。ランタイムは英語のままだが、日本語のアプリケーションも作成でき、動作する。日本語のインストーラなどを含め完全にローカライズされるのは正式版以降になる。
今後は携帯電話版のAIRもリリースされる予定だ。AIRのコンポーネントであるFlashプレイヤー、Adobe Reader、HTML実行エンジンは、3つともすでに携帯電話への移植実績がある。携帯電話版が登場するのもそれほど遠くないだろう。
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