ボストン発--eBayは米国時間6月11日、開発者向けカンファレンス「eBay Developers Conference 2007」を開幕した。同社はこの場で、新たなAPI一式を発表するとともに、新たなデスクトップアプリケーションも披露した。
eBayは、高性能なWebサービスを開発できるAPIのセット「eBay Shopping Web Services」、サードパーティーのアプリケーションなどから入札できるようにする「eBay Bidding API」、自動アラート機能でユーザーにオークションの状況を通知する「eBay Client Alerts」などを発表した。
同社はさらに、11日午前の基調講演で、eBayのサービスにアクセスするためのデスクトップアプリケーション(開発コードネーム「San Dimas」)のデモンストレーションも行った。
San Dimasの開発には、Adobe Systemsの「Adobe Integrated Runtime」(AIR)プラットフォームが使用されている。AIRにより、従来のデスクトッププログラムのように動くアプリケーションを、ウェブベースのツールキットを利用して開発できる。
Sam Dimasのプログラムマネージャーを務めるAlan Lewis氏は、同日午前の基調講演で、ベータ版テスターの登録受付を開始したと発表した。カンファレンスに参加した人たちは、ベータ版アプリケーションを優先的に入手できるだろうと、Lewis氏は説明した。
このほか、通販サイトのAPIやモバイル向けサイトでPayPalの決済を可能にするAPIも発表された。eBayはまた、開発者が手数料なしで利用できるeBayのウェブサービスプラットフォームへのAPI呼び出し (コール) について、1カ月あたりの制限回数を引き上げた。
開発者はeBayのウェブサービスプラットフォームに、これまでの1万回から、現在は15万回のAPI呼び出しを行うことが可能となった。eBayの幹部によると、今回の呼び出し制限回数の引き上げは、eBayにオンライン接続するアプリケーションを開発者が作成するプロセスの簡素化を目指すものだという。
「eBayのAPIを使用する前は、いくつもキーを登録し、認証を受ける必要があった。多数の関門をくぐらなければならなかったのだ」と、eBay向けの開発を行うShoemoney Media GroupのプレジデントであるJeremy Schoemaker氏は述べた。「今後は、基本的な機能を無料で利用できるようになった」
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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