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昨日の友は今日の敵?--シスコとマイクロソフトの微妙な関係

2005/07/04 18:26
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 ラスベガス発--Cisco SystemsのCEO、John Chambersは認めたがらないかもしれないが、同社はこのところ急速に古くからの友人でありパートナーでもあるMicrosoftと競争することが多くなっている。

 先ごろ当地で開かれたCiscoのNetworkersユーザーカンファレンスで基調講演を行ったChambersは、講演終了後に会場となったLas Vegas Convention Centerの小さな会議室に、十人あまりの記者を集めてインタビューを行った。巧みな話術で知られるウエストバージニア育ちのこの人物は、青いスーツのジャケットを脱ぎ、Diet Cokeの缶を片手に、記者団の質問を上手にさばいていった。

 マイクロソフトとの関係について質問されると、同氏は「Bill GatesやSteve Ballmerは、とても仲のよい友人だ」と述べ、さらに「顧客はわれわれがMicrosoftと協力することを望んでいる。今後もMicrosoftとは緊密に連携していくことになるだろう」と付け加えた。

 しかし、記者団からさらに深く追及されると、同氏は両社の関係が常に盤石であるわけではないことを認めた。「CiscoとMicrosoftは、どちらも非常に積極的に動く会社だ。そして、時には互いの動きを気にかけずに進んでしまうこともある。今後はこの点をもっとうまくやらなくてはならない」(Chambers)

 それぞれの分野で圧倒的な強さを誇る両社は、セキュリティやインターネットプロトコル(IP)を利用した通信、大規模なコンピュータシステムの統合用ソフトウェアなどの新たな分野に参入するなかで、互いにぶつかり合うことがますます多くなっている。

 かつての盟友同士が後にライバルになった例は両社のほかにもある。Microsoftは、このままいくとセキュリティ分野の長年のパートナーSymantecと競争することになる。エンタープライズソフトウェア分野の最大手であるSAPは、統合ソフトウェアを販売し、オープンソースのデータベース開発元に投資することで、長年のパートナーであるIBMの弱点に狙いを定めている。また、Sun Microsystemsでさえ自社のサーバにネットワーク機能を追加し始めているが、これがCiscoの注意を引いていることは間違いない。

 これらの企業のなかには、互いにやり合うことを嫌がるところもあるかもしれない。だが、そのほかの選択肢はほとんどない。IT業界は以前のブームからすでに5年が経ち、今後しばらくの間は一桁成長が続くと、多くのエコノミストが予想している。1990年代前半でさえ、業界全体が毎年10%を超える成長を記録していたことを考えると、これはたいそうな様変わりといえる。

 「IT企業大手はいずれも、従来のビジネスが横ばいになるなかで、新しい成長分野を見つけようとしている」とBurton GroupのアナリストDave Passmoreは言う。「各社が互いの縄張りに手を出している理由はそこにある。かつては争ったことのなかった企業同士が、いまでは競争を繰り広げている」(Passmore)

 一部の業界観測筋は、こうした競争が各社の売上に影響を与えているのではないかと考えている。

 Microsoftは、過去5年間、社内のワイヤレスネットワークでCiscoの機器を使っていたが、現在新しいベンダーに乗り換えようとしている。同社は今月に入って、既存のCisco製ワイヤレスネットワーク機器に代えて、同社の競合相手にあたるAruba Wireless Networksという新興企業の製品を採用することになったことを発表した。

 Ciscoは先ごろ買収したAirespaceの技術を使って、この契約をものにすると考えられていた。しかし、Microsoftは別の業者と契約を結んでしまった。この契約は、企業内での無線技術の導入としては、過去最大級の規模となるものだ。

 Microsoftの幹部らは、だれもAruba製品の採用決定に関して深読みすべきではないと述べている。「製品購入の決定を下す際には、もっとも優れた技術を選ぶようにしている」と、MicrosoftのCIO(最高情報責任者)を務めるRon Markezichは言う。「われわれはパートナーとの関係をもとに判断を下すことはない。われわれのニーズに最適なのがArubaの製品だったというだけだ」(Markezich)

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